2009 Fiscal Year Annual Research Report
GTR法を併用した骨トランスポート法による頭蓋骨欠損の再建
Project/Area Number |
21592292
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
本多 孝之 Iwate Medical University, 医学部, 助教 (30275549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 雪彦 岩手医科大学, 医学部, 助教 (20458178)
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Keywords | 再生医学 / 骨トランスポート法 / GTR法 / GBR法 |
Research Abstract |
e-PTFE膜を使用したGTR法(Guided tissue regeneration法)を併用した骨トランスポート法による頭蓋骨欠損再建の実験を行った。 体重およそ3kgの成熟した日本白色家兎を使用し、全身麻酔下に頭蓋骨に15×15mmの骨欠損を作成、この欠損に対して骨欠損の後方に作成した10×15mmのトランスポート骨片を移動することにより骨トランスポート法を行った。 本年度は骨欠損部をe-PTFE膜(ゴアテックス^<(R)>GTRメンブレン、ゴアテックスジャパン、東京)で覆った上で延長速度1.5mm/日で延長を行う群(B群)、および骨欠損を作成し、e-PTFE膜で覆うのみとしたコントロール群(C群)の実験を行った。いずれも4週間のconsolidation periodを経過した後に頭蓋骨を摘出し、CT撮影を行った。結果の詳細な評価は行っていないが現状ではe-PTFE膜を使用しない場合とほぼ同様の結果である印象を得ている。 事前の予想ではGTR法を併用することにより骨形成が増え、治療期間の短縮につながる可能性があると考えていたが、今のところ現在の実験系での優位な骨形成増加は認めない。この理由としては皮膚側からの血流がe-PTFE膜によりブロックされることでむしろトランスポート骨片、あるいは骨再生局所の血流が低下することが関与するのではないかと考えている。現在、他の条件による群について実験が継続中であることからこれらの結果が出た時点でさらに検討を行いたい。 平成22年度はさらに実験をすすめ、延長速度を変えた群、およびコントロール群における骨形成の差異、および病理学的な評価を行う予定である。
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