2009 Fiscal Year Annual Research Report
短期的電気刺激による神経再生の促進と神経端側縫合への応用について
Project/Area Number |
21592295
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
林 礼人 Juntendo University, 医学部, 准教授 (10365645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小室 裕造 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90306928)
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Keywords | 神経再生 / 短期的電気刺激 / トランスジェニックマウス / トランスジェニックブタ / Green fluorescent Protein(GFP) / 神経移植 / 神経端側吻合 / 遺伝子改変動物 |
Research Abstract |
平成21年度は、神経軸索のトレーサーについてどのトレーサーが有用であるかやシュワン細胞が蛍光発色するS100-GFPマウスを用いた神経同種移植の基礎研究についてまとめ、報告を行った。 神経軸索の発色するトランスジェニックマウスについては、新たな発色形態を示すものの交配ペアをアメリカのJAX Labから購入し、現在実験に使用可能なマウスがある程度得られる様に繁殖を行っている。 当初の予定では実験モデルの作成を行っていく予定であったが、遺伝子改変動物の使用に対する大学内の申請許可を得ることに時間を要し、マウスを購入出来た時期が大幅に遅れた為、現在はまだマウスの繁殖を行っている段階である。マウスの使用については、平成22年度からは可能と考えられ、それを用いたモデル作成を今後遂行していく予定である。 マウスの使用が出来ない期間に、GFP発色するトランスジェニックブタを使用する機会を得た為、予定を変更し、GFP発色の局在や神経再生実験への有効性を検討することとした。ブタの神経軸索がGFP発色し、実験に使用出来れば、より人間に近いモデルとして臨床応用を踏まえたモデルが作成可能であるため、GFPの発色形態や神経移植モデルでの再生神経の観察の可否について実験を行った。 ブタの皮膚・神経・脂肪・筋肉組織にGFP発色を認め、神経については神経周膜、ミエリン鞘(シュワン細胞)にGFPが発色しているものと思われた。ただし、神経軸索への発色は認められず、GFPの発色そのものも弱いため、組織切片を作成しての観察は可能であるものの、トランスジェニック動物特有の生体内での経時的な再生過程の観察は困難であった。また、皮膚でのGFP発色は上皮や付属器、血管内皮に認め、潰瘍内への上皮の遊走を経時的に観察するなど、創傷治癒のモデルに有効である可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)