2011 Fiscal Year Annual Research Report
急性腎障害の早期予後予測: 網羅的プロテオーム解析による尿中バイオマーカーの確立
Project/Area Number |
21592310
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
笠岡 俊志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90243667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 友則 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00261694)
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Keywords | 急性腎障害 / 尿中バイオマーカー / 尿プロテオーム解析 |
Research Abstract |
【目的・方法】重症救急患者に合併する急性腎障害(AKI)の早期診断に対する尿中バイオマーカーの有用性を検討するために、当院高度救命救急センターに緊急入院した患者を対象'に、入院時の随時尿でL-FABP (liver-type fatty acid binding Protein)およびNGAL (neutrophi gelatinasel-associated lipocalin)の測定を行い、AKI発症の有無との関連を検討するとともに、尿検体を用いた網羅的プロテオーム解析を行い、新たな尿中バイオマーカーについても検討した。 【結果】本研究に登録された患者20例中4例(20%)にAKIの発症を認めた。AKIの原因は循環不全が多数を占めていた。AKI発症の有無による比較では、AKI発症群は非発症群に比較して、尿中L-FABP(中央値284ng/mL versus 30ng/mL, p=0.36)と尿中NGAL (中央値459ng/mL versus 37ng/mL, p=0,17)はそれぞれ高い傾向にあったが、測定値のばらつきが大きく、統計学的に有意差を認めなかった。また、尿検体を用いた網羅的プロオーム解析により、368種類の蛋白質が検出された。この中には、AKI発症の有無によって有意差を認めるとともに、腎臓との関連が報告されている蛋白質がいくつか認められ、これらの蛋白質と急性腎障害の関連をさらに詳細に検討する予定である。 【結論】AKIの早期診断に有用な尿中バイオマーカーを確立するためには、さらなる研究が必要と考えられた。
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Research Products
(2 results)