2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成におけるシスタチンCと結合タンパクの相互作用と機能解析
Project/Area Number |
21592333
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山座 孝義 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (80304814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 瑞穂 九州大学, 大学院・歯学研究院, 准教授 (60253457)
渡邉 敏之 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (70367522)
大崎 康吉 九州大学, 大学院・歯学研究院, 講師 (70117076)
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Keywords | 骨芽細胞 / 骨形成 / シスタチンC / 酵母Two-hybrid / マウス / S100B |
Research Abstract |
シスタチンCは、分子量11kDaの非糖鎖性の一本鎖のポリペプチドで、タンパク分解酵素であるシステインプロテアーゼインヒビターの一種として知られている。細胞外に分泌されるシスタチンCは、唾液や乳汁・尿・脳脊髄液にも多く含まれている。近年、シスタチンCがES細胞から神経幹細胞への分化を促進することや、海馬の細胞の増殖因子として働くとの報告もある。骨については、シスタチンCが破骨細胞の骨吸収能を抑制することや、破骨細胞の分化を抑制すること、骨芽細胞様細胞のMC3T3-E1細胞において培養中期と後期でシスタチンCのmRNAが上昇することが報告されている。そこでシスタチンCの作用機序を知ることを目的として結合タンパクの探索を行い、候補タンパクとして得られたS100Bとの相互作用を検索した。本年度は、シスタチンCがS100Bと結合する部位を調べるために、シスタチンCのdeletion mutantを作製し、GST-pull down assayにより調べた。Deletion mutantはシスタチンCの立体構造を考慮し、作製した。シスタチンCのN末端あるいはC末端いずれも欠失することにより、S100Bとの結合は失われた。シスタチンCのN末端あるいはC末端をいずれかを欠失させると結合は弱くはなったがなくなりはしなかった。さらにシスタチンCのプロテアーゼインヒビターとしての作用への影響を調べたところ、S100Bの結合はプロテアーゼインヒビターとしての作用とは関連しないようであった。 今後どのような環境下で相互作用が起こると考えられるのか、あるいは、骨代謝との関連はどうかなどを調べていく予定である。
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Research Products
(1 results)