2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592342
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中村 雅典 昭和大学, 歯学部, 教授 (50180394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野中 直子 昭和大学, 歯学部, 講師 (20307052)
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Keywords | マクロファージ / 歯胚 / M-CSF / GM-CSF / 細胞分化 |
Research Abstract |
未だマクロファージ(Mφ)の分化、機能については議論の的となっており、統一された見解はない。歯髄内において常在性Mφの存在はよく知られているが、その場で増殖・分化するか、或いは血流を介して供給されるかは不明である。本研究では、正常ICRマウスの発生過程における歯髄内常在性Mφの増殖・分化について、in vivoおよび、血流を完全に遮断した器官培養系(in vitro)を用いて解析を行った。 in vivoでは生後0日から生後5日、in vitroは胎生16日下顎第一臼歯歯胚を摘出し14日まで培養を行った。さらに、増殖・分化因子の影響を調べるためM-CSF中和抗体を用いた器官培養も行い、4%パラホルムアルデヒド固定、EDTA脱灰後、凍結包埋を行った。各々の試料は、H-E染色、Mφ抗体であるF4/80、CD68を用いて免疫組織染色を行った。また、in vivoおよび、培養歯胚より実体顕微鏡下で歯乳頭、あるいは歯髄を分離し、Mφの増殖・分化に関する因子の検出のためM-CSFやGM-CSF等のmRNA発現をRT-PCRを用いて検索した。 歯髄内のF4/80+、CD68+Mφ数はin vivoとin vitroで経日的に増加し、両者とも類似した成長曲線を示した。RT-PCR分析では、両者でGM-, G-CSF mRNAの発現は弱かったものの、それぞれの歯乳頭、歯髄よりGM-, G-, M-CSFのmRNA発現が認められた。M-CSF mRNAは最も強く恒常的な発現を示した。M-CSF中和抗体を用いた器官培養系においては歯髄内常在性Mφの増殖抑制を示した。M-CSFは、歯髄常在性マクロファージの発現に対する可能性が高い分子である可能性がある。そして、血清因子は、直接常在性マクロファージの発現に作用する可能性はない。これらの結果より、歯髄常在性Mφは歯髄内で増殖・分化することが示唆された。
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[Journal Article] Mitochondrial dysfunction and reduced prostaglandin synthesis in skeletal muscle of Group VIB Ca2+-independent phospholipase.A2gamma-deficient mice.2010
Author(s)
Yoda E, Hachisu K, Taketomi Y, Yoshida K, Nakamura M, Ikeda K, Taguchi R, Nakatani Y, Kuwata H, Murakami M, Kudo I, Hara S
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Journal Title
J Lipid Res
Volume: 51
Pages: 3003-3015
Peer Reviewed
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[Journal Article] Carbonic anhydrase II regulates differentiation of ameloblasts viaintracellular pH-dependent JNK signaling pathway.2010
Author(s)
Wang X, Suzawa T, Ohtsuka H, Zhao B, Miyamoto Y, Miyauchi T, Nishimura R, Inoue T, Nakamura M, Baba K, Kamijo R
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Journal Title
J Cell Physiol
Volume: 225
Pages: 709-719
Peer Reviewed
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[Presentation] 顎顔面口腔組織における神経堤由来細胞の分布解析とそれを用いた骨芽細胞様細胞の分化誘導2010
Author(s)
小野美樹, 高見正道, 須澤徹夫, 山田篤, 宮内知彦, 林竜平, 荒田悟, 細野知彦, 馬場一美, 中村雅典, 槇宏太郎, 西田幸二, 大隅典子, 上條竜太郎
Organizer
第47回日本口腔組織培養学会
Place of Presentation
高知大学
Year and Date
2010-11-12
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