2011 Fiscal Year Annual Research Report
TLRを介したEBウイルスによる唾液腺障害機構の解明
Project/Area Number |
21592347
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
井上 裕子 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (50367306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
梁 洪淵 鶴見大学, 歯学部, 講師 (10298268)
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Keywords | EBウイルス / シェーグレン症候群 / TLR |
Research Abstract |
CD21陽性唾液腺上皮細胞の樹立のため、CD21のcDNAをアデノウィルスベクターに組み込んだ。既に作成済みのpCI-neo-CD21プラスミドからCD21のcDNAを切り出し、コスミドベクターのpAxCAwtitベクターに組み換えた。このコスミドベクターを293細胞に遺伝子導入し、ウイルスベクターを得た。このAd-CD21ベクターを唾液腺上皮細胞株のHSY細胞に感染させ、EBウイルスの受容体として作用するCD21分子をHSY細胞膜上に発現させ、免疫染色法、ウェスタンブロット法を用いて確認を行った。CD21発現HSY細胞にEBウイルスを感染させるために、EBウイルス陽性B細胞株のAkata細胞と共培養を行っている。EBウイルス陽性の唾液腺上皮細胞株が得られれば、唾液腺局所でのウイルス複製に重要な役割を担っている唾液腺上皮細胞でのEBウイルスの感染形態を変化させる因子の解析に有効であると考えられる。また、EBウイルス由来のDNAあるいはRNAが自然免疫系を活性化し、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患の病態形成に直接関与しているか否かを検討する目的で、ウイルス由来核酸の受容体として働くTLR3,TLR8、TLR9のクローニングを行った。TLR3およびTLR8に関しては、cDNAをPCRで増幅するのが困難だったため、バンクから購入し、発現ベクターのpCIneoに組み込み直した。TLR9はそのcDNA領域をPCRで増幅し、Tベクターに組み込み塩基配列の確認を行ったところ数カ所のエラーが見つかっており、組換えにより完全ベクターの作出を行っている。また、シェーグレン症候群特異的な自己抗原として知られるLa/SSBがEBウイルス由来小RNAのEBERを結合する事から、この複合体による作用を検討する目的でLa/SSBの発現プラスミドの作製を行った。その結果、GST-La、pCIneo-Laの両ベクターを作出することができた。
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