2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592350
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
明坂 年隆 朝日大学, 歯学部, 教授 (70116523)
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Keywords | 培養破骨細胞 / 細胞膜ドメイン / 石灰化基質 / 膜裏打ち構造 / 三次元可視化 |
Research Abstract |
破骨細胞の接着構造としてのポドゾームはアクチン細胞骨格をその成分の基本としているが、その離散集合によるアクチンリング形成に微小管が関わっていることが明らかにされている。そこで、高度に核内ヒストンに起こる翻訳後修飾はヒストンのみに独立して起こるのではなく細胞質中のチューブリン重合体である微小管もアシル化、チロシン化-脱チロシン化などのたんぱく質形成後の翻訳後修飾を受け微小管の性状に変化を与えることが明らかとなっている。そこで、破骨細胞のポドゾームの形成にどのように微小管の翻訳後修飾が関連するのか目的の一つとし、ポドゾームの集合とアクチンリング形成に微小管のアセチル化やチロシン・脱チロシン化が関連していることを明らかにした。即ちアクチンリング形成進行、破骨細胞の強固な基質への接着性には微小管のアクチル化がその逆の不安定化にはチロシン化が連動し翻訳後修飾にとって一定のいることが判明した。またHDAC6(ヒストン脱アセチル化酵素6)がポドゾーム自体に局存することを明らかにした。次に、これまでの研究成果から得ていたガラス面上で培養した破骨細胞の裏打ち構造は接着構造としてのポドゾーム、アクチンリングがin vivoに近いと考えられるアパタイト基質上で培養した場合、細胞の膜ドメインには出現するときにはどのような変化を示すのか、新たな急速凍結技法であるunroofing法を駆使して検索を行った。アパタイト上で培養した場合ではガラス面上で培養したものとは異なり、様々な機能動態を示す破骨細胞を再現することが可能であった。吸収窩を形成する細胞ではこれまでのアクチンリングに囲まれた微小閉鎖環境には刷子縁構造を示す典型的細胞のほかに、明らかに吸収窩を形成したポドゾームやアクチンリングの接着構造を有するが刷子縁を欠如するものがあり、その場合膜面には顆粒状の膜面粒子がスポット状、鎖状に連結したガラス面で培養した細胞には出現しない特有な膜タンパク集合による顆粒状の細胞膜ドメインを示す細胞が区別された。
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Research Products
(5 results)