2009 Fiscal Year Annual Research Report
ビスホスホネートによる顎骨壊死の予測マーカーならびに発症メカニズムに関する検討
Project/Area Number |
21592386
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
領家 和男 Tottori University, 医学部, 教授 (20093635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 勇 鳥取大学, 医学部, 准教授 (10294315)
山本 哲也 高知大学, 医歯学系, 教授 (00200824)
上山 吉哉 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00168668)
宮本 洋二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20200214)
関根 浄治 島根大学, 医学部, 教授 (20236095)
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Keywords | ビスホスホネート / 発症危険因子 / 予後推定因子 / 顎骨壊死 / 骨吸収マーカー / 骨形成マーカー / 骨密度 / ミクロラジオグラフ |
Research Abstract |
本研究はビスホスホネート(BP)によって誘導される顎骨壊死(BRONJ)の(1)発症危険因子についておよび(2)予後推定因子を同定すること。さらにBRONJの(3)発症機序としてのBPの生物学的作用を解明することにある。研究の成果:(1)については鳥大関係(鳥大口外、烏大整外、鳥取県立中央病院)では抜歯のみでなく、歯周病、抜歯による褥瘡性潰瘍が明らかとなったが、研究分担の他の4大学のデータについてはデータの提出をまっている段階である。(2)については骨のリモデリングに関する骨吸収マーカーとしてのNTX,骨形成マーカーとしてのBAPの検討結果ではNTXが低値、BAPも低値症例ではin active boneの状態で発症後は治癒不良であることが明らかとなった。NTX低値、BAP正常では治癒するもの、一方では治癒しないものがあり更に症例を集積し検討する余地があることが判明した。骨密度に関しては、ファントム(骨密度のマーカー)とともにCT撮影し、BRONJ症例では骨密度測定部位は病巣周辺より下顎前歯部が測定部位として適正であることが判明し、BRONJでは500mg/ml以上が予後不良の傾向が得られた。(3)のBPの正常ヒト骨芽細胞(NHOst)の影響については10NM以上でMST assayでは増殖抑制が、また遊走能、Alkaline Phosphael assayに抑制がみられ、osteo clastのみでなく、osteo blastへの抑制効果が判明した。 BPの作用の特徴としての形態学的分析について骨のミクロラジオグラフを撮影して、一般的な骨髄炎との比較も行った。その結果は現在まとめているところである。またBPの口腔扁平上皮癌増殖細胞(HSC3)の抗腫瘍効果について、ゾレドロン酸水和物(ZOC)は濃度依存的に25NM、100NMで増殖抑制およびアポトーシスをin vitroで生じることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)