2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592391
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
角 美佐 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90284702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30172406)
木村 泰男 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30253686)
高木 幸則 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30295084)
佐々木 美穂 長崎大学, 長崎大学病院, 助教 (10437874)
市川 陽子 長崎大学, 長崎大学病院, 助教 (90380857)
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Keywords | MRI診断 / 拡散強調MRI / IVIM MR imaging / 唾液腺腫瘍 |
Research Abstract |
1.平成23年度は、平成22年度に引き続き、様々な頭頸部病変を対象に灌流・拡散強調(intravoxel incoherent motion, IVIM) MRイメージングを行い、得られる3つのパラメータについて比較検討した。3つのパラメータは以下のとおり。 (1)D_<slow>(pure molecular diffusion coefficient,真の拡散を表す拡散パラメータ) (2)f (perfusion fraction,灌流の割合) (3)D_<fast>(perfusion-related diffusion coefficient,灌流を拡散とみなした時の灌流に関連する拡散パラメータ) 2.対象とした頭頸部病変のうち、唾液腺腫瘍について比較したところ次のような結果が得られた。 (1)多形性腺腫は高いDと低いf、D*、Warthin腫瘍は低いDと高いf、D*が特徴で、両腫瘍間ではどのパラメータについても有意差が見られた。 (2)悪性腫瘍のf、D、D*の平均値は、いずれも、多形性腺腫の平均値とWarthin腫瘍の平均値の中間程であった。 (3)多形性腺腫、Warthin腫瘍、悪性腫瘍の鑑別には、DとD*とを組み合わせた診断基準が有用であった。 (4)fやD_<fast>の値の違いは、多形性腺腫、Warthin腫瘍、悪性腫瘍の各腫瘍内における灌流の違いを反映していると考えられる。灌流・拡散強調MRイメージングを用いることで、造影剤を使用せずに鑑別に有用な灌流情報を、拡散情報と同時に得ることができた。 この結果を雑誌「Radiology」に投稿し、受理された。 3.灌流・拡散強調MRイメージング法は、造影剤を必要としないため、安全性と簡便性とを兼ね備えたMRイメージング法としてその応用範囲は広いと考えられる。
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Research Products
(2 results)