Research Abstract |
再生歯髄組織に正常な免疫系を保持するための検索を行った.ラット臼歯を顎骨ごと組織培養し,組織中の常在性マクロファージおよび樹状細胞の動態を検索し,さらに実験的歯髄炎を惹起後の,これらの細胞の変化を,レーザーキャプチャマクロダイゼクションによる手法などを用い分子生物学的・免疫組織化学的にけんさくした.また,歯髄炎が起きると,視床内の抗原提示細胞一種であるグリア細胞の活性化が起こることを報告した. また,幹細胞を移植したラット抜去歯の,マウス背部皮下への移植実験を行っている.Porous poly(L-lactic acid) scaffoldを作製し,移植細胞として血管内皮細胞と幹細胞を使用した,現在再生した組織に対して,Bc1-2,CXCL8などの血管新生因子に対して分子生物学・免疫組織学的に検索を行っている. 以上の結果は,Journal of Dental Research,Journal of Endodonticsなどの著名な国際誌に掲載された.さらに申請者は,日韓共催シンポジウム(日本歯科保存学会)において,歯髄の再生について招待講演を行った.JADR,IADR,および日本歯科保存学会において学会発表を行った. また,我々の考案したLaser Capture MicrodissectionによるRNA抽出法を説明した英文教科書が出版された.
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