2011 Fiscal Year Annual Research Report
迅速大量増幅に基づく多能性幹細胞利用による画期的な硬組織再生治療の臨床展開
Project/Area Number |
21592427
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
池田 毅 長崎大学, 大学病院, 講師 (90244079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 志津香 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (00363458)
池田 香 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20578330)
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Keywords | キトサン / 硬組織再生医療 / 多能性幹細胞 / フィッシュコラーゲン / 細胞移植 / 多孔性担体 / 徐放性 / 生物学的初期石灰化 |
Research Abstract |
1)多能性幹細胞増殖の促進および間葉系幹細胞(MSCs)への分化誘導 マウスiPS細胞を用いSNL細胞(株化フィーダー細胞)を準備の上、ES細胞用培地に線維芽細胞成長因子(bFGF:10g/ml)を添加し迅速大量培養を実施した。増殖させたiPS細胞をレチノン酸(RA)添加によるES細胞の分化誘導に準じて、細胞表面マーカーとしてPDGFRa陽性かつVEGFR2陰性の分画となる細胞が将来骨・軟骨細胞へ分化する沿軸中胚葉幹細胞といわれているため、iPS細胞から分化誘導9日目に出現するPDGFRa陽性細胞に対しフローサイトメトリック解析を行い、自己複製能および多分化能を有する間葉系幹細胞であることを確認した。 2)キトサンによる骨芽細胞および象牙芽細胞への分化誘導促進化 迅速培養されたMSCsの骨芽細胞への分化誘導を促進する目的で、硬組織誘導培地へ生理活性物質としてキトサン溶液を添加し、分化誘導状況については培養細胞の形態変化(大型化)を確認後、キトサン刺激により発現量が変化する遺伝子を偽陽性なしに真の検出が可能であるGene Fishing法を用いDNAフラグメント解析システムにてスクリーニングを行った。 3)硬組織再生用Scaffoldの作製 2%酢酸にて1、2、4%キトサン溶液を作製し、50℃2時間撹拌後、24時間真空脱気を行い、最終的には凍結乾燥処理を行いスポンジ状に成形する。スポンジ体の表面および内部微細構造は走査型電子顕微鏡にて観察した。またキトサン濃度の違いによるスポンジ体について気孔径および気孔率を比較検討した。 また最近注目されているFish collagen peptideを利用して、ヒト体温での変性を起こさないことを示差熱測定にて確認後、キトサンと同様にスポンジ体を作成し、応力圧縮試験や引っ張り試験などを行い機械的強度などの物性を検討した。
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Research Products
(10 results)