2009 Fiscal Year Annual Research Report
生体活性ガラスを応用した根尖部歯周組織再生療法の開発
Project/Area Number |
21592439
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
阿南 壽 Fukuoka Dental College, 歯学部, 教授 (80158732)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 利雄 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (40248547)
榮田 太郎 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (60425246)
|
Keywords | 根尖病変 / マクロファージ / IL-1α / IL-1β / TGF-1β / 骨創腔 |
Research Abstract |
本研究では、ラット根尖病変の実験系を確立し、根尖周囲骨欠損部に粒子径の異なる生体活性ガラスを応用することにより、根尖部創傷治癒に及ぼす効果に関して、マクロファージおよび骨芽細胞の動態と骨創腔内で発現される炎症性サイトカイン、抗炎症性サイトカインおよび増殖因子の関連性について免疫組織学的に解析することを目的としている。今年度の実験系確立を目的とした研究成果を以下に示す。(1)ラット上顎第一臼歯を抜髄、開放することにより、根尖病変実験系の確立を図った。その結果、根尖病巣面積は抜髄後14日目まで拡大傾向を示し、28,56日目では拡大傾向は認められなかった。14日目までの病巣拡大期では、著しいIL-1αおよびIL-1β発現細胞の浸潤が観察された。術後28日目ではIL-1発現細胞の減少が観察された。術後56日目では病巣は線維化傾向を示しており、少数のIL-1発現細胞の浸潤が観察された。実験期間中、TGF-β1発現細胞は14日目以降、膿瘍周囲に散在性に観察された。(2)根尖病変の成立する術後14日目に近心根管を可及的に機械的清掃後、根管充填を施した。次に、粘膜骨膜弁作製後、ラウンドバーを用いて近心根根尖相当部を切除するとともに、創傷部を掻爬し骨創腔を形成した。その後、14日間放置し、標本を採取した。その結果、拡大した病変は残存しており、破壊された根尖周囲に多数のマクロファージの浸潤が依然として認められた。一方、好中球の浸潤および破骨細胞性骨吸収は消退し、骨面では多数のALP陽性を示す骨芽細胞の配列した所見が観察された。
|
Research Products
(2 results)