2012 Fiscal Year Annual Research Report
栄養学的見地による補綴治療効果の次世代型評価法の確立
Project/Area Number |
21592458
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松山 美和 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30253462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯科補綴学一般 / 老年歯科学 / 口腔衛生学(栄養学) |
Research Abstract |
わが国の歯学研究において治療効果の判定に栄養学的評価を用いるのは独創的で,初めての試みである.医学研究ではたんぱく質摂取に注目しているが,22年度に参加した学会(IADR, Barcelona)の意見を参考に本研究では食物繊維に着目した.研究対象は定期的メンテナンス中の顎義歯装着患者10名,および部分床義歯治療患者18名(栄養指導介入群9名,非介入群9名)とした. 栄養評価法には信頼性の高い3日間food diaryを用い,デジタルカメラ撮影による食事の画像を加えた.専門的栄養指導前にfood diaryを記録し,管理栄養士が評価・解析し,その結果に基づき専門的栄養指導を2回行った.指導4週後および8週後に再度,栄養評価を行った.解析パラメータは 総エネルギー,タンパク質,脂質,炭水化物,食物繊維,塩分,ビタミンCの1日平均摂取量と充足率で,タンパク質,脂質,炭水化物は総エネルギーに占める割合も算出した. 顎義歯装着患者では専門的栄養指導前後のデータを比較し,部分床義歯患者では補綴治療前後の比較および指導介入群と非介入群2群間比較を行った(九州大学倫理委員会,承認番号22032). その結果,顎義歯装着患者の栄養指導前栄養摂取状況は良好であり,専門的栄養指導の介入により脂質の過剰摂取傾向を有意に改善し,総エネルギー量の変化を認めた.また,部分床義歯治療患者は補綴治療により最大咬合力の有意な増加とQOLの改善が認められ,さらに専門的栄養指導の介入によりタンパク質過剰摂取傾向の有意な改善が認められた. 以上より,歯科補綴治療に加え専門的栄養指導を行うことは,歯科補綴治療患者の質的栄養改善に繋がることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)