2009 Fiscal Year Annual Research Report
強固なブレーシングアームの使用は義歯支台歯の負担過重を招くのか
Project/Area Number |
21592459
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山邉 芳久 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90191379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥巣 哲朗 長崎大学, 病院, 講師 (80264258)
生駒 明子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80420628)
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Keywords | 歯学 / 臨床 / 可撤性義歯 / 支台装置 |
Research Abstract |
部分床義歯のうち歯の欠損部後方に残存歯がない遊離端義歯の支台装置には,義歯床の動揺を許容するRPIクラスプを推奨する考え方と支台歯に強固な支持と把持を求めて義歯床の動揺を最小化するコーヌスクローネに代表されるリジッドサポートを推奨するものとが共存している。本研究の目的は,シミュレーションモデルを用いて,部分床義歯のクラスプデザインが義歯床の動揺や支台歯の負担圧にどのような影響を与えるのかを解析し,両者の義歯設計理論の違いを明らかにすることである。 本年度はまず,歯の欠損部を想定した疑似粘膜上に設置したレジンブロックに一定荷重を加えた時のレジンブロック下面に加わる圧力を測定し,シミュレーションモデルの構成と測定システムの可否に関する予備的検討を行った。その結果,義歯床と支台歯の挙動は圧力センサで計測する計画としていたが,義歯床下粘膜部の圧力測定点が複数必要と判明したこと,義歯床全体としての回転的動揺の大きさの変化が最適なパラメータと考えられること,が明らかになった。 これらの予備的検討結果に基づき,測定系を圧力センサシステムからモーションキャプチャシステムに変更して,必要物品の調達と予備計測を終えた。また,シミュレーション実験のための顎模型の設計と調達についても完了しており,次年度以降はより臨床での状況に近い環境でのシミュレーション実験を行い,クラスプデザインによる義歯床と支台歯の変位の違いについてさらに本格的に研究を進行する予定である。
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