2011 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル映像を用いた顔面補綴物(エピテーゼ)の誘目性低下に対する研究
Project/Area Number |
21592487
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
松浦 正朗 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10089451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 寛史 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90169897)
山本 勝己 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (70425312)
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Keywords | エピテーゼ / 誘目性の低下 / まばたき / 自然感 / 赤外線探知装置 / ピエゾ素子 / まばたきの探知 |
Research Abstract |
エピテーゼの自然感は目立たせないことで、他者がエピテーゼ装着者に違和感を持たないようなエピテーゼを製作することが重要である。我々は8種類のまばたきをするエピテーゼと動かないエピテーゼ装着を想定した動画を製作し、歯科医師および非医療従事者を検者として自然感を評価させた。その結果、自然感が最も高いと評価されたのは、健側と同調してまばたきをするエピテーゼ、次いで健側と同調しないがまばたきをするエピテーゼ、および眼瞼は動かないが精巧にできたエピテーゼであった。 この結果を踏まえて、健側と同調してまばたきするエピテーゼ試作のために、患者の健側のまばたきを探知する方法を追求した。最初に試作した探知装置は赤外線を健側眼瞼に照射してまばたきによる乱反射による赤外線の反射の変化をセンサーで探知し、その信号を電流に変え増幅して動力のモーターを動かし、エピテーゼにまばたきを再現した。動力には携帯電話のマナーモードの振動を起こすモーターを使用し、眼窩部欠損に装着できるだけの小型化に成功した。しかし、赤外線探知装置から放射される赤外線は微弱なため屋外での使用が困難であった。もう1つの探知装置は微細な金属線でできたブラシを眼瞼の動きで振動させ、振動から出るピエゾ素子を電気的に増幅して電流を流し、これを増幅して動力のモーターを動かし、やはりエピテーゼにまばたきを再現した。この方法は環境の明るさに影響されないもで、健側と同調してまばたきをするエピテーゼの製作が可能となった。まだ臨床応用を可能にするには多くの問題は残っているが、実用化への基本線は完成したと考える。
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Research Products
(2 results)