2010 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞ー光硬化型ゼラチン複合体を用いた新規組織再生療法の確立
Project/Area Number |
21592501
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中川 種昭 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00227745)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穂坂 康朗 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30246350)
森川 暁 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00424169)
|
Keywords | 組織再生 / 足場 / 幹細胞 |
Research Abstract |
当該年度は基本となる足場の知見を得るために動物実験を中心に行った。事前にまず、光重合型ゼラチンを作製し、精製を行った。 引き続き実験動物として現在ビーグル犬4頭を使用し、麻酔下にて両側のp3,p4のフラップを開け、歯の周囲に2壁性骨欠損、3壁性骨欠損を作製した。そして感染を引き起こし、歯周病モデルを作製した。治癒後、癖酔下でフラップ手術を行い、コントロール側は通常の手術のみ、実験側は光硬化型ゼラチン複合体を骨欠損部位に応用し、歯科用ハロゲンライトの可視光線重合機器にて重合をおこない賦形した。その後フラップを1次閉鎖創となるように縫合した。手術1週後、2週後、4週後、8週後の治癒期間をもってビーグル犬を屠殺し、下顎部分を切断し、病理切片資料材料とした。現在は、その病理切片を作製しており間もなくその結果が明らかになる予定である。今回は足場となる光重合型ゼラチンに焦点をあて、本材料単体での臨床病理学的効果を明らかにする目的でコントロールをおいて比較検討しているが、この結果によって、成長因子の導入、そして幹細胞の応用をプラスしていくことを予定している。成長因子に関しては現在共同研究で臨床応用を目指しているb-FGFの応用を計画しており、間もなく実験を開始する予定である。幹細胞に関しては、マウス、ヒトでのマーカーは明らかになっているので、イヌにおける有効性を現在検索しているところである。今後ば成長因子、幹細胞を欠損部位に応用することを目的に準備を進め実行に移して行く予定である。
|