2009 Fiscal Year Annual Research Report
プラットホームスイッチングによるインプラント体への応力分散(生体工学的な解析)
Project/Area Number |
21592504
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
萩原 芳幸 Nihon University, 歯学部, 准教授 (00228389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姜 有峯 日本大学, 歯学部, 研究員 (40437273)
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Keywords | インプラント / 応力分散 / 有限要素解析 / プラットフォーム |
Research Abstract |
インプラント体周囲の骨吸収の原因とそれを防止するための臨床術式や研究は数多く報告されてきたが,2005年頃からインプラントプラットフォーム径よりもワンサイズ小さな径のAbutmentを装着する"Platform switching(PLS)technique"には,インプラント周囲骨吸収を防止する効果があるとの報告が増加している.しかし,その作用機序や骨吸収の防止程度に関する報告は少なく,Platfonn switching effectに関する検証もされているとは言い難い.本研究の目的PLSと骨吸収の防止効果について有限要素解析(FEA)を用いて検証を試みることである.Branemark型インプラントに代表されるような,Buttジョイントのsubmerge type implant(2-stage approch)ではアバットメント連結後にインプラント周囲でのSaucerizationが起こることが知られている.このSaucerizationは一回法・二回法インプラントや.アバットメントの結合様式によって異なるとされている.しかし,オリジナルのPLSの理論的背景を考慮して,基本的なButtジョイント型のアバットメント結合機構を有するインプラントに見られる骨吸収の原因についてFEAのインプラントモデル用いて検討した.FEAのインプラントモデルをabutment joint機構による区分して,butt Joint型インプラントとtaper joint型インプラントを想定したモデルを構築した.過去の報告を参考として,荷重方向はインプラント長軸方向と斜め方向からの2通り(斜め方向の角度は15度,荷重量は100N)とした.応力の集中状態はインプラントのデザインにより異なものの,全てのモデルにおいてPLSではプラットフォーム周囲の応力値が減少すると同時に応力分布曲線も荷重に対する応力の幅広い分散を認めた.FEAの結果からPLSはcrestal bone around implantに対する応力の集中をbone/implant interfaceから遠ざけて骨吸収を抑制する効果が認められた.
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