2011 Fiscal Year Annual Research Report
2種類のPET診断を用いたビスホスホネート関連顎骨壊死に対する新たな治療戦略
Project/Area Number |
21592510
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 裕 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (90250464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 善政 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00224957)
秦 浩信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (70450830)
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Keywords | FDG-PET / FMISO-PET / HBO / BRONJ / 骨代謝マーカー |
Research Abstract |
本研究の目的は、性質の異なる2種類のPETと骨代謝マーカーをビスホスホネート関連顎骨壊死(BRONJ)の診断プロトコールに組み込み、病変の正確な進展範囲と病態の把握、高気圧酸素療法Hyperbaric oxygen(HBO)の効果判定、HBO後の治療方法の決定、手術する場合には切除範囲の選択、を策定し、症例ごとに適切な治療戦略を確立して患者さんのQOL向上に貢献することである。 当該年度ではBRONJ症例のうち、病変が広範なStagellで、入院下に検査・治療が可能であった症例を追加し、計6例を対象とした。男性1例、女性5例、平均年齢は81歳、上顎1例の他は下顎のBRONJ症例であった。HBOは術前20回、術後10回を行い、各種画像検査結果と臨床症状を対比させてHBOの効果判定を行った。結果はHBO前におけるFDG-PETのSUVmaxの平均は4.8(2.7~5.6)、HBO後は3.2(1.8~4.7)であった。HBO前後でSUVmaxの変化を統計学的に解析したところ、有意な差は認めなかった(p=0.09)。HBO後に1例だけが増加(2.7→4.1)、残りの5例は減少(5.6→1.8, 4.5→2.5, 5.3→3.5, 5.6→2.7, 4.9→4.7)した。増加した症例はTcシンチでHBOの前後で明らかな変化はなかったが、臨床経過はHBO後に排膿を認め炎症が再燃した症例であった。他の5例ではHBO後は臨床的にも症状が改善し、うち4例に外科的消炎術後が行われたが、経過は良好で完全治癒した。また、MRIはいずれの症例もHBO前後で明らかな変化を認めなかった。以上の結果より、HBO前後でSUVmaxに有意さは認めなかったがFDG―PETがHBOの効果判定や、BRONJ症例の予後予測に有効である可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)