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2011 Fiscal Year Annual Research Report

光照射によるフェノール系抗酸化剤の癌細胞への影響

Research Project

Project/Area Number 21592537
Research InstitutionMeikai University

Principal Investigator

岡田 典久  明海大学, 歯学部, 講師 (40146220)

Keywords癌細胞 / 抗酸化剤 / 光照射 / フェノール / photodynamic therapy
Research Abstract

歯科用可視光線照射によりプロオキシダント化するフェノール類として、ユージノール以外にカレー粉のターメリックに含まれる黄色い色素成分のクルクミンや唐辛子の主成分であるカプサイシンがある。これらの化合物は、抗炎症作用やアポトーシス誘導活性を有し、抗がん作用があることが知られている.しかしながら口腔前癌病変の癌化予防、その他口腔病治療薬としての研究はないのが現状である。本研究では、オルトメトキシフェノール類であるクルクミンやフェノール性アルカロイドのカプサイシンのプロオキシダントとアンチオキシダント作用を光制御し、これらの化合物が正常細胞、癌細胞や口腔粘膜にいかなる影響を与えるか検討しphotodynamic therapyの臨床応用を図ることを目的とする。今年度は、ヒト口腔扁平上皮癌細胞(HSC-2)を使用し、96ウェルプレートに2×10^3個/ウェルの細胞を播種し、24時間培養後、歯科用可視光線照射器で光照射を行い、48時間後にWST-8を用いて細胞増殖活性を評価し、以下の知見を得た。
1.30秒間の照射時間で、HSC-2の増殖に有意な減少を認めた。
2.隣接したウェルへの影響は認められなかった。
3.クルクミンは、10μM以上の濃度から有意な細胞増殖抑制作用を認め、100μMではほぼ細胞死の状態であった。また、クルクミン処置2時間後に30秒間の光照射を行うと、0.1μMから細胞増殖の減少傾向を認め、10μMでの細胞増殖抑制作用はさらに増強された。
4.カプサイシンは、100μMで軽度であるが有意な細胞増殖の減少を認めた。また、カプサイシン処置2時間後に30秒間光照射することで、0.01μMから細胞増殖の減少傾向を認め、0.1μMから有意な細胞増殖の減少を認めた。
以上のことから、両者ともに光照射との併用によって、より低濃度で細胞増殖抑制作用を発現するようになり、photodynamic therapyの臨床応用への可能性が示唆され、その傾向はクルクミンにおいて顕著であった。

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Published: 2013-06-26  

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