2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592605
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
齋藤 幹 Nagasaki University, 病院, 助教 (40380852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 倫範 長崎大学, 病院, 講師 (00359960)
西口 美由季 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10253676)
日高 聖 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10389421)
藤原 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00228975)
佐藤 恭子 長崎大学, 病院, 助教 (70404499)
小西 郁里 長崎大学, 病院, 助教 (00572380)
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Keywords | アメロジェニン / 骨代謝 / 細胞内シグナル / 骨芽細胞 / エナメルマトリックス |
Research Abstract |
アメロジェニンOKマウスでは加齢的に破歯(破骨)細胞が増殖する事により歯根吸収が起こることから、アメロジェニンは骨形成へも関与する事が明らかとなった。しかし細胞内シグナルについては不明な点が多いのが現状である。そこで我々はアメロジェニンによる骨芽細胞での細胞内シグナルを検討することにした。まず本年度は骨芽細胞にアメロジェニンを添加する事により活性化される転写因子をPanomics社のProtein/DNA Arraysを用いてスクリーニングを行う事にした。 リコンビナントアメロジェニンはマウス歯原性上皮細胞を鋳型とし、PCRにて増幅された。アメロジェニンには6種類のスプライシング・フォームが存在するが、今回は全長アメロジェニンを使用した。PCR産物をpETベクターに組み込んだ後、大腸菌にて発現させたがアメロジェニンは疎水性が高いため、不溶体の状態で回収された。尿素を加え可溶化した後、透析にて尿素を緩徐に除去して可溶性アメロジェニンを作製した。また、大腸菌由来のため、TritonX144にて内毒素の除去も行った。このアメロジェニンをマウス骨芽細胞用細胞株であるMC3T3-E1細胞に添加し、1時間及び3時間培養を行った。その後、これらの細胞を回収して核抽出物を精製した。この核抽出物を345種類の転写因子がプロットされたメンブレンと反応させ、化学発光撮影装置を用いて撮影を行った。得られた画像はNIH imageにて数値化した。その結果無刺激の時でも106のスポットが認められた。1時間後は114のスポット、3時間後では141のスポットが検出された。このうち、時間と共にシグナルの増加が認められたのは23の転写因子であった。来年度はこれらの転写因子の上流に位置するシグナルを検索し、細胞内シグナルの確認実験を行っていく予定である。
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