2009 Fiscal Year Annual Research Report
スケルタルアンカレッジと固定式機能的矯正装置の併用が下顎骨の真の成長に及ぼす効果
Project/Area Number |
21592609
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
平良 幸治 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60535722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
福永 智広 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70362994)
飯野 祥一朗 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 客員研究員 (10295256)
吉田 礼子 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60244258)
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Keywords | ラット / 免疫染色 / 下顎骨 / 成長促進 / 機能的矯正装置 |
Research Abstract |
我々は、ラットにおいて下顎骨の成長促進のために持続的な下顎骨の前方誘導を行う際に、スケルタルアンカレッジを用いて下顎切歯の唇側移動を防止すれば、思春期性成長終了時(8週齢)までは従来の方法に比べてより効果的に下顎骨の成長を促進できることを明らかにした。しかし、この下顎骨の成長促進効果が一時的な成長加速であるのかあるいは、真の成長促進であるのかはラットの成長終了(生後6か月)まで観察していないので未だ明らかになっていない。本研究の目的は、下顎骨の前方誘導を行った際の下顎骨の成長促進が一時的な成長加速か、真の下顎骨の成長促進であるのかをラットを用いて明らかにすることである。これが明らかになれば、実際の成長期の骨格性上顎前突患者において、スケルタルアンカレッジを併用して下顎切歯の唇側移動を防止しながら下顎骨の成長促進を行うことで、確実かつ効果的に顎発育の制御を行うことが可能となる。 本年度は、ラットの下顎骨を前方誘導するためのジャンピングアプライアンスの製作およびそれとラットの口腔内に長期間安定させるための手技を確立した。また、ラットの下顎骨の成長変化、関節窩、下顎頭部の骨形成とリモデリングの様相の解析に必要な免疫染色における、灌流固定、切片切り出し、固定、脱灰、再固定、脱水、パラフィン包埋、ブロック整形の手技も確立した。以上より、ラットを用いた下顎骨の成長促進の長期的な実験が確立し、下顎骨の標本作製および形態評価のための準備が整った。 今後は、思春期性成長開始前まで、思春期性成長終了後までおよび下顎骨の成長終了後までの3つの区間で実験を行い、下顎骨長、下顎枝高の成長量、下顎頭、関節窩のリモデリングの様相および下顎切歯の位置の変化を経時的に観察する。
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Research Products
(2 results)