2011 Fiscal Year Annual Research Report
スケルタルアンカレッジと固定式機能的矯正装置の併用が下顎骨の真の成長に及ぼす効果
Project/Area Number |
21592609
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
平良 幸治 朝日大学, 歯学部, 助教 (60535722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
北井 則行 朝日大学, 歯学部, 教授 (20271025)
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Keywords | 歯科矯正学 / 下顎骨 / 機能的矯正装置 |
Research Abstract |
我々は、ラットにおいて下顎骨の成長促進のために持続的な下顎骨の前方誘導を行う際に、スケルタルアンカレッジを用いて下顎切歯の唇側移動を防止すれば、思春期性成長終了時(8週齢)までは従来の方法に比べてより効果的に下顎骨の成長を促進できることを明らかにした。下顎骨の成長促進効果が一時的な成長加速であるのかあるいは、真の成長促進であるのかはラットの成長終了(生後6か月)まで観察していないので未だ明らかになっていない。本研究では、ラットの成長終了まで下顎切歯の唇側傾斜を抑制しながら下顎骨を前方誘導する治療は、従来の治療法よりも大きく下顎骨の成長を促進できるかを調査した。8週齢雄性ラット21匹を用い、A群:下顎骨を3.5mm前方誘導するバイトジャンピングプレートを上顎切歯にスーパーボンドで装着した。下顎両側第一、第二臼歯間の頬側歯槽骨から舌側歯槽骨までフィッシャーバーで骨穿孔を行い、骨穿孔部と下顎切歯を(φ0.25mm)結紮線で結紮し、下顎切歯を固定する。B群:A群と同様に骨穿孔とバイトジャンピングプレートを装着し、骨穿孔部には結紮線で結紮し、下顎切歯とは固定はしない。C群:骨穿孔や装置装着はしない、3群に分けた。すべての実験は、ペントバルビツールナトリウム液0.012ml/gの腹腔内注射による全身麻酔下で行った。 8週齢から24週齢までCT撮影を行い、下顎骨の形態を解析し、群間で比較した。その結果、下顎切歯の唇側傾斜を抑制しながら下顎骨を前方誘導する治療は、従来の治療法よりも大きく下顎骨の成長を促進できることが示唆された。
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