2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592643
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
八木 稔 Niigata University, 医歯学系, 准教授 (50157963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 汐子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00018756)
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Keywords | う蝕 / フッ化物 / データベース / 公衆衛生 |
Research Abstract |
わが国においては、う蝕の減少傾向という現象が生じているなかで、集団的なフッ化物応用によって、さらにどの程度までう蝕が減少するかを予測することが研究の目的である。平成21年度においては、次のような成果を得ることができた。 1、地域う蝕有病トレンドデータベースの構築:「新潟県地域歯科保健データベース」からデータを移植して「地域う蝕有病トレンドデータベース」を構築した。これによって、データの条件検索と抽出、および既成の統計ソフトウェアへのデータの移行が容易になり、様々な側面から研究に適した時系列分析を行う基盤を構築することができた。 2、新潟県におけるう蝕予防プロモーション・プログラムの評価:集団的なフッ化物応用の一つである学校ベースのフッ化物洗口が普及し、12歳児におけるう蝕が全国的にみて最も少ない新潟県と全国との12歳児平均う蝕経験歯数の経年的な減少傾向を比較した。その結果、減少傾向に有意な差が見られ、学校ベースのフッ化物洗口が、う蝕減少傾向の見られる時期においてもなお有効であることが示唆された。 3、フッ化物応用研究の基礎となる試論をまとめた冊子「地域う蝕トレンドモデルと歯科疾患予防のためのフッ化物応用研究の基礎」の発行:これまで遂行してきたフッ化物応用と公衆衛生的な歯科保健に関する研究をまとめ、また今後の研究に関する方向を示すために作成した。内容としては、このたびの科学研究の背景と目的、学会発表予定、時系列分析および公衆衛生に関する覚書、歯科保健専門職とフッ化物応用との関わりなど、う蝕に関する疫学・統計学的な領域および社会的な領域に関して記した。こうした方向の研究から、新たな分野を開拓する展望を示すようにする。
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Research Products
(1 results)