2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592645
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小島 美樹 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (20263303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保庭 雅恵 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (00303983)
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Keywords | 歯学 / 癌 / 疫学 / 喫煙 / 栄養学 / 歯の喪失 / 口腔細菌 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、本学歯学部附属病院受診者を対象としたサンプル採取とデータ分析を行うとともに、他機関での職域における医科と歯科健診のリンケージデータを分析し、口腔状態とがんの危険要因としての食生活および栄養摂取との関連について検討した。 1)病院歯科受診者:唾液サンプルを採取した91人のうち84人から食生活調査の回答が得られた(返送率92%)。欠損データのない54人について、歯の状態と食生活・栄養状態との関連、栄養状態と炎症マーカーとの関連、栄養状態と歯周病マーカーとの関連について分析した。 噛めない物があると回答した者は何でも噛めると回答した者に比べて、健康型の食事パターンが少ない傾向にあった(33.3% vs.58.3,P=0.083)。喪失歯の有る者は無い者に比べて、唾液栄養指標の値が低かった(3.89vs.4.79,P=0.045)。栄養指標が低い者は高い者に比べて唾液中のIL-1betaとラクトフェリンの値が高かった(438.7ng/ml vs.245.0ng/ml,P-0.029;11.8μg/ml vs.5.3μg/ml,P<0.001)。栄養指標が低い者が高い者に比べて、乳酸脱水素酵素、アルカリフォスファターゼ、ヘモグロビンの値が高かった(562.5IU/l vs.343.0IU/l,P=0.018;34.2IU/l vs.21.2IU/l,P=0.016;8.1μg/ml vs.16.7μg/ml,P=0.037)。 2)職域健診受診者:42歳時点で補綴必要部位を有した者の補綴状況を追跡して、46歳時点で補綴完了者と未完了者で食生活の変化を比較した。補綴完了者は補綴未完了者と比較して、野菜の摂取頻度が増加した者の比率が高かった。一方、塩辛い物や油っこい物の摂取頻度が増加した者の比率は低かった。
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