2011 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌薬・漢方薬による歯周疾患治療法の画一化とガイドラインの確立
Project/Area Number |
21592671
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
王 宝禮 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20213613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 泰弘 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (00339136)
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Keywords | 抗菌薬 / 漢方薬 / 歯周疾患治療薬 / ガイドライン |
Research Abstract |
本研究課題は、抗菌薬を用いて大多数の重度慢性・侵襲性歯周炎患者の治療とその経時的な歯周病原因菌の数・種類や炎症性サイトカイン産生量などの変化、並びにその治療効果の具体性について基礎・臨床の側面から詳細し、厚生労働省が求める抗菌薬ガイライン確立を目指す。これにより、抗菌薬の処方や治療方法を具体的に確立でき、画一化され、歯周病治療の選択肢を広める一つの方法に繋がる。基礎研究段階では、歯周病原因菌由来LPSによる培養系モデルに対して抗菌薬による炎症性サイトカインの抑制を確認した。臨床研究においては歯周病に有効と思われる抗菌薬の効果を歯周基本治療の流れに沿い、PCR方による歯周病原因菌の細菌の同定ならびに細菌数の変化をもとに抗菌薬を処方し検討した。その結果、治療抵抗性歯周炎に有効であることが明らかになった。 一方、歯周病治療に漢方薬を用い、その効果を基礎・臨床的に調べ、漢方薬の更なる作用機序を明らかにし、厚生労働省が求める漢方薬ガイライン確立を目指す。歯周病原因菌由来LPSによる培養系モデルに対して漢方薬による炎症性サイトカインの産生を確認した。その分析結果より、歯周病に有効と思われる漢方薬にはそれぞれに異なるサイトカインネットワークを構築していた。また、臨床研究においては歯周病に有効と思われる漢方薬の効果は明らかにされた。本研究のゴールは、抗菌薬と漢方薬を投薬し、歯周病治療の病態変化を確認し、歯周病治療に対する西洋薬と東洋薬の臨床応用への指針を確立することである。
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