2009 Fiscal Year Annual Research Report
在宅ケアの安全と質を保証する訪問看護領域の実践環境評価尺度の開発
Project/Area Number |
21592686
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
緒方 泰子 Chiba University, 大学院・看護学研究科, 准教授 (60361416)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 みどり 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (40256376)
|
Keywords | 看護管理学 / 訪問看護 / 尺度開発 / 就業継続 / ケアの質 |
Research Abstract |
研究目的は、在宅ケアの質保証と人材確保に寄与する、訪問看護の実践環境評価尺度(Nursing Work Index in Home Health Care : NWI-HHC)の開発である。 平成21年度は、「働きがいのある職場」「働き続けたい職場」等について、質の高いケアを提供していると同業者から推薦された訪問著護ステーション(以下ステーション)6か所の管理者5人・訪問看護師9人への半構造化面接を行い、同内容について実施した全国のステーション300か所への郵送調査への自由記載内容および先行研究の結果を合わせて、KJ法を参考に内容を整理した。その結果明らかになった項目について、訪問看護のエキスパート4人にデルファイ法を参考に意見を求め、最終的に、訪問看護師にとって魅力ある職場条件として90項目が明らかになった。 更に、これら90項目から尺度を構成する項目を精選するため、4段階のリッカートスケールを用いた自記式調査票を作成し、全国の政令指定都市等のステーション2,336か所のうち協力意思を表明した133か所で働く看護師959人を対象に郵送調査を実施した。回収率は56.8%で、ステーション規模を表す常勤換算看護師数は平均5.5人、利用者数は平均79.2人(平成21年10月)であり、回答者のうち管理者は81人、訪問看護師は461人であった。外的基準として設定した項目のうち、Visual Analogue Scaleによる職務満足度は平均66.1、常勤・非常勤を合わせた平成20年度の平均離職率は17.1%であった。 尺度開発のため、有効回答数3,000を目指して調査を実施したが、回収数は1,000にも満たず、回答者数を確保するための追加調査を行う必要性が課題として残された。しかしながら、今年度、尺度を構成する項目群を明らかにできたことには一定の意義があると考えられる。
|