2010 Fiscal Year Annual Research Report
在宅ケアの安全と質を保証する訪問看護領域の実践環境評価尺度の開発
Project/Area Number |
21592686
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
緒方 泰子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (60361416)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 みどり 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (40256376)
|
Keywords | 看護管理学 / 訪問看護 / 尺度開発 / 就業継続 / ケアの質 |
Research Abstract |
本研究の目的は、在宅ケアの質保証と人材確保に寄与する、訪問看護の実践環境評価尺度(Nursing Work Index in Home Health Care:NWI-HHC)の開発である。 平成21年度には、全国の政令指定都市等の訪問看護ステーション(ステーション)のうち協力意思を表明した133か所の看護師959人を対象に郵送調査を実施した(有効回答数545人)。しかし、NWI-HHC開発のためには回答者数を増やす必要があったため、平成22年度は、平成21年度に依頼した133か所以外の全国の全ステーション5,557か所のうち、協力意思を示した288か所の看護職1,967人を対象に、平成21年度と同項目群を用いた郵送調査を行った(有効回答数:1,165人)。 両年度の回答者を合わせてみると、回答のあったステーションの常勤換算看護師数は平均5.6人、利用者実数は平均72.5人であり、同時期のステーションの全国平均に比べ規模が大きかった。回答者のうち管理者以外の看護師は、女性が98.7%、平均年齢43.0歳、総看護経験年数は平均17.0年、訪問看護経験は平均5.5年であった。天井効果等のみられた項目以外の全項目を用いて因子分析を行ったところ、54項目7因子が抽出された。「看護職と医師との良好な関係」「管理者のリーダーシップ等」といったサブスケールの一部が先行研究と一致し、因子毎の得点は就業継続意向と有意に関連した(P<0.05)。 実用可能性の高い尺度開発に向けて、今後、重要な因子を落とさず項目数がより少なくなるような分析を行う必要である。また、開発した尺度の妥当性を検証するため、サービスの質を表す変数等との関連を検討していく必要がある。
|