2009 Fiscal Year Annual Research Report
医療関連感染サーベイランス活動の実態と影響要因の検討
Project/Area Number |
21592718
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
操 華子 International University of Health and Welfare, 保健医療学部, 教授 (40209739)
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Keywords | 医療関連感染 / サーベイランス / 影響要因 |
Research Abstract |
平成21年度は、医療関連感染サーベイランスの効果的な実践に影響を与える要因を明らかにするための調査用紙の開発を目的とした。調査用紙開発のため、(1) 医療関連感染サーベイランス活動に関する文献の体系的な収集ならびにそのレビュー、(2) 3回のフォーカスグループインタビューの実施を行った。医療関連感染サーベイランス活動に関する文献は、実績が3年以上ある感染管理認定看護師教育課程の教育プログラム(5箇所)を入手し、医療関連感染サーベイランス実施に関連する教育内容を抽出した。さらに、医療関連感染サーベイランスに関する著作(英語・日本語)の収集に加え、電子媒体のデータベース(MEDLINE、CINAHL,医学中央雑誌)を用い1970~2009年までの英語・日本語文献の検索を実施した。フォーカスグループインタビューは、医療関連感染サーベイランスの実施経験5年以上の感染管理実践者5名を対象に2回、医療関連感染サーベイランスに着手したことがない、着手したが継続ができなかった感染管理実践者5名を対象に1回実施した。録音したインタビューから逐語記録を作成し、インタビュー実施時の文脈を考慮にいれながら、発言の要素をカテゴリー化していった。体系的な文献収集・レビューと、3回のフォーカスグループインタビューの結果から、医療関連感染サーベイランスの効果的な実践に影響を与える要因は、サーベイランス実践者の個人的要因(資質、能力、知識)、サーベイランスを実践する上での環境要因(組織体制、支援体制)、サーベイランスの構成要素の3側面から検討することが必要であることが明らかになった。次年度は、フォーカスグループインタビューの結果を反映させながら、この3側面における具体的な質問項目を作成し、専門家による検討・修正を繰り返し、開発を進めていく予定である。
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