2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療関連感染サーベイランス活動の実態と影響要因の検討
Project/Area Number |
21592718
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
操 華子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (40209739)
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Keywords | 医療関連感染 / サーベイランス / 影響要因 |
Research Abstract |
平成23年度は、医療関連感染(以下、HAI)サーベイランス活動の実態と効果的な実践に影響を与える要因に関する調査のために平成22年度末に実施した本調査のデータを分析ならびに関連学会で発表を行うことを目的とした。本調査の回収率は29.4%(379名)、有効回答率は29.0%(374名)であった。医療関連感染サーベイランスを主として担当する感染管理担当者に本調査への回答を依頼したが、回答者の71%は看護師、13.5%が検査技師、12.4%が医師であった。サーベイランス活動を実施している施設は、280箇所(75.9%)であり、残りの89箇所(24.1%)は実施されていなかった。医療関連感染サーベイランス活動に影響を与える要因である、HAIS実践者に求められる資質、能力、知識、そして組織体制、支援体制に関してはいずれも医療関連感染サーベイランス実施群の値が有意に高かかった。医療関連感染サーベイランスを担当する看護師が有資格者であると、医療関連感染サーベイランス活動の実施率は統計学上有意に高かった。また、有資格者と無資格者間で比較をすると、HAIS実践者に求められる資質、能力、知識についての得点はいずれも有資格者で有意に高かった。医療関連感染サーベイランスの構成要素においても、有資格者の場合、対象集団のリスクアセスメント、感染率低減のためのプロセス指標のモニタリング、標準化された判定基準の使用、感染率を公平に解釈するための具体的手法に関する知識・技術を持ち、医療関連感染サーベイランスの実践で活用できていることが明らかになった。日本医療評価機能の認可を受けた医療施設におけるHAIS活動の実施・継続には、有資格者の上級看護師の存在が影響を与えていることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)