2009 Fiscal Year Annual Research Report
気管吸引における療養環境を介しての感染予防の看護技法と教育システムに関する研究
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21592731
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
東野 督子 The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing, 看護学部, 准教授 (00352906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 和人 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30099444)
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Keywords | 療養環境 / 材質の違い / MRSA / 生存期間 / 清掃効果 / 感染予防行動 / 気管吸引 / ICU |
Research Abstract |
【研究の目的】「間接接触」において,病棟の特徴に焦点をあて(1)気管吸引が行われている療養環境に乾燥に強く環境表面で数週間生存するMRSAの材質の違いによる生存についての検討を行う.MRSA株を用いて,温度の違う条件においての生存の検討を行う.(2)気管吸引操作の観察と療養環境の汚染のデータ,及び吸引者の認識を調査し,これまでに行った結果との比較検討をする.本研究は,「間接接触」を遮断することを実現するための具体的な遵守可能な方法を提示することを目的としている. 【研究成果】(1)使用菌株と懸濁液:感受性株S.aureus(ATCC29213),耐性株MRSA(ATCC43300),臨床の環境から検出されたMRSA株を用いて材質の違い(綿布、ポリプロピレン布,銅,ステンレス,アルミニュウム,シリコーンゴム)における菌の生存は5℃,20℃,35℃において,綿布ではいずれの菌も15日後の生存が見られた.ポリプロピレン布では5℃,20℃,35℃においていずれの菌においても7日後の生存が見られた.銅では感受性株S.aureu(ATCC29213),耐性株MRSA(ATCC43300),臨床の環境から検出されたMRSA株の生存は1日もなかった.材質の違いによる菌の生存状況に違いがある傾向が示された.(2)2施設のICU看護師42名の認識調査では,普段清掃を行うと回答した部位は「ベッド柵」40/42(95.2%),「人工呼吸器の消音ボタン」37/42(88.1%),「聴診器」16/42(38.1%),「ジャクソンリース」1/42(2.4%)であった.MRSAは88.1%の看護師が普段清掃を行うと回答した部位からも検出された.感染予防の観点から清掃方法を丁寧に行うよう改善することが伝播汚染を防ぐために重要であると考える.
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Research Products
(1 results)