2011 Fiscal Year Annual Research Report
気管吸引における療養環境を介しての感染予防の看護技法と教育システムに関する研究
Project/Area Number |
21592731
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Research Institution | The Japanese Red Cross Toyota College of Nursing |
Principal Investigator |
東野 督子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 准教授 (00352906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 和人 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30099444)
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Keywords | 療養環境 / MRSA / 生存期間 / 牛胎児血清 / 清掃効果 / 看護技術 |
Research Abstract |
【研究の目的】 医療施設で使用される資材や器材に付着したmethicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)は、通常の環境で数週間生存すると報告されている。我々はこれまでに、非耐性株であるmethicillin-sensitive Staphylococcus aureus〔MSSA (ATCC29213)〕、及びMRSAであるATCC43300株、臨床の環境から検出されたMRSAであるL1株が金属・非金属に付着した場合の温度の有無の条件の違いや湿度条件の違いによる生存性について検討し、長期間生存するデーターを得た。一方、銅や真鍮などの金属においては付着後の乾燥直後から付着菌が死滅するデーターを得た。今回、燐酸緩衝生理食塩水(塩)や牛胎児血清が加わった場合どれほど生存性に影響するかについて検討した。 【研究成果】 (1)銅片はいずれの菌株も塩の存在にかかわらず殺菌効果は存在するが、塩があったほうが殺菌効果は高かった。一方、銀は塩がない状態のほうが殺菌効果は高かった。他の材料において、塩が存在しないほうがMRSA等は死滅しやすくなった。綿においては塩の存在はMRSAの死滅に影響を及ぼさなかった。 (2)銅及び真鍮は血清に懸濁した場合はS. aureusは相当長く生存した。この傾向はMSSA、MRSA、臨床分離MRSA全てに同様であった。銀においては血清の方が幾分S. aureus生存は短くなった。血清の存在が必ずしもS. aureusの生存を延長しなかった。温度の上昇はS. aureusの生存を短くする傾向が見られた。5℃の条件では90日においてS. aureusはおおむね生存は確認されなかった。
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Research Products
(6 results)