2011 Fiscal Year Annual Research Report
誤嚥を予防する食事時のポジショニングに関する教育モデルの構築
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21592733
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
迫田 綾子 日本赤十字広島看護大学, 教授 (70341237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 裕子 日本赤十字広島看護大学, 助教 (20446066)
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Keywords | 誤嚥 / 食事 / ポジショニング / 肺炎予防 / 教育モデル |
Research Abstract |
本研究の特色と独自性は、これまで習慣的に行われてきた食事時の看護を誤嚥予防の視点から看護師の行動を見直し適切なポジショニングモデル提供することであった。研究の意義は、看護教育における食事時のポジショニングが教育モデルとして導入され、誤嚥と窒息の予防・対象者の食事時間の短縮・食事量の改善に貢献できる点である。今年は研究の最終年であり、「教育モデルの開発」「モデルによる介入と評価」を実施した。また学会での成果発表も行った。 ポジショニングの教育モデルは、1年目の調査や研修結果を基に、「姿勢のための5つのポイント」を作りベッドサイドケアに用いた。その効果判定をしながら「誤嚥を予防する食事時のポジショニングモデル」として、18ページの冊子を作成した。モデルの介入評価は、研究協力者とともに総合病院の脳外科病棟で、定期的に(1ヶ月に1回)誤嚥のリスクのある患者に対してポジショニングを行った。実施後は、振り返りと情報共有をした。定期的な介入の効果は、適切なポジショニングは非常に有効であり食事の自立ができること、食事時間の短縮につながった。何よりも患者の食事に対する意欲が出てきたことが特徴的であった。 ポジショニング教育の効果評価は、23年12月に看護師への「食事時のポジショニングに関する行動」の事後調査を実施した。結果は、40項目の内28項目で改善がみられた。特に直接的なポジショニングと食事介助が改善した。アセスメント及び患者家族指導は研修内容に入っていないこともあり、改善は少ない状況であった。研究発表は、看護師に関するポジショニングの行動調査についてICN2011でポスター発表した。また開発したポジショニングモデルの紹介は、日本看護技術学会交流セッションで紹介した。看護基礎教育及び臨床で当モデルの使用希望が多くあり、本年中の出版をめざし執筆中である。
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Research Products
(3 results)