2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎代替療法に関する選好構造解析―コンジョイント分析による検討
Project/Area Number |
21592756
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 寿子 Kyushu University, 医学研究院, 寄付講座教員 (60437788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴屋 和彦 九州大学, 医学研究院, 寄付講座教員 (20372740)
谷口 正智 九州大学, 医学研究院, 助教 (60419562)
升谷 耕介 九州大学, 大学病院, 助教 (30419593)
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Keywords | 腎代替療法 / 治療法選択 / コンジョイント分析 |
Research Abstract |
本調査の大きな特徴は,保存期腎不全患者を対象とした前向き調査であるということと,患者の選好を分析するためにコンジョイント分析を用いる点である.コンジョイント分析を医療・疫学研究に応用させた例は,本邦ではほとんどみられていない.これまで行ってきたパイロットスタディについては2007年から2009年にかけて国内・国際両学会にて発表し,その妥当性の検討を行ってきた.コンジョイント分析を本研究に用いることは,有意義であると考えられるが,調査で用いる質問紙について再度検討する必要があることが分かった.コンジョイント分析では,選択肢の設定が研究結果を左右することになるが,質問数がある程度限定されることやこの腎不全治療領域における治療選択に対するとらえ方の変化などを考慮し,2008年に作成した質問紙の内容を変更した.より現状を正しく反映させるために,3つの追加調査を行った.ひとつめは患者の治療選択の傾向を診療録の記載をもとに後ろ向きに調査した,次に,その患者の治療選択に医療者側の認識がどの程度影響しているかを確認するために,医師に対して質問紙を用いた調査を行った.分析はコンジョイント分析を用い,透析医学会および国際腹膜透析学会で発表した.さらに研究計画時の調査対象人数の設定が適正か否かを検討するために,調査の対象となる九州大学病院腎臓内科外来に通院中の保存期腎不全患者の全体像を把握する必要があると考え,3ヶ月にわたり全患者の腎不全進行経過を観察した.この調査によりCKDステージ別の患者層の全体把握が可能となった.現在,対象患者への同意取得と質問紙による調査を進行中である.
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Research Products
(2 results)