2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592772
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山本 裕子 Osaka Prefecture University, 看護学部, 講師 (40263272)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 ミヨ子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (10199763)
池田 由紀 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (80290196)
長谷川 智子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (40508800)
|
Keywords | 看護学 / 糖尿病 / 診断後早期 / 学習支援 / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究では2型糖尿病診断後早期の患者にとって必要な学習支援の教材を作成して、その評価を行うことを目的としている。平成21年度は、教材作成のために以下の計画に沿って研究を実施した。 1. Michigan University Diabetes Research and Training Centerにて、CDE(糖尿病療養指導士)による学習支援場面の見学やディスカッションを行った。その結果、対象のliteracyに応じた教材の作成と対象の認識と医療者の認識の齟齬が生じないように留意して教育する重要性について示唆を得た。 2. 糖尿病看護のエキスパートに対する調査 (1)対象: 糖尿病看護のエキスパート17名(2)方法: 半構造化面接(3)期間: 平成21年5~7月(4)分析: インタビュー内容を逐語録とし、内容の類似性に基づいて比較し分析した。(5)倫理的配慮: 倫理委員会の承認を受けるとともに対象の自由意志の尊重、匿名性の厳守等を説明して同意を得た。(6)結果: 2型糖尿病診断後早期の患者の特徴は、行動面から積極的に生活修正に取り組もうとする反面、生活修正が容易ではない状況と継続の困難さが窺えた。知識面では、保有する知識に個人差があるものの、十分ではない状況が窺えた。また、認識面においても糖尿病の受け入れには個人差があり衝撃を受ける者もいる一方、糖尿病の実感や危機感がなかったり、軽視している者、その人なりに受け入れの努力をしている状況も窺えた。教育面は、看護師からは教育しやすいという評価がなされていることが窺えた。2型糖尿病診断後早期患者への看護介入については、療養環境の調整を行い、患者に寄り添う姿勢を示し、個々の状況に応じた指導・教育を行っている状況が窺えた。さらに、正しい知識の提供を行っている一方、知識面だけではなく、患者の糖尿病の受け入れやそれに伴う心理状態への配慮や対応、患者の負担感への配慮が窺えた。
|