2009 Fiscal Year Annual Research Report
心臓血管外科手術を受ける患者及び家族の手術意思決定サポートシステムの開発
Project/Area Number |
21592773
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
稲垣 美紀 Osaka Prefecture University, 看護学部, 講師 (60326288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見沢 恵美子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (00286907)
石澤 美保子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (10458078)
竹下 裕子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (10437668)
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Keywords | 意思決定 / 心臓血管外科手術 / 周手術期看護 / 内容分析 |
Research Abstract |
急性期専門病院の外来部門および病棟で、心臓血管外科手術を受けた患者及びその家族に関わる看護師を対象として、心臓血管外科手術を受ける患者および家族に対して現在実施している意思決定上のサポート内容、看護師が患者や家族の意思決定をサポートする上での課題、看護師が患者や家族の意思決定をサポートする上で期待する意志決定サポートシステムについて、研究者が作成した半構成的質問紙に基づいた面接調査を行った。対象者は、19名(すべて女性)で、年齢は20歳代から50歳代であった。看護師経験年数は6年目から38年目であり、心臓血管外科周手術期看護経験年数は、2年目から20年目であった。面接調査で得られたデータを内容分析した結果、心臓血管外科手術を受ける患者および家族に対して現在実施している意思決定上のサポート内容は、【患者の手術に対する知識と意思決定状況の把握】などの7つのカテゴリーに分類された。看護師が患者や家族の意思決定をサポートする上での課題は、【疾患の程度・手術の説明への不十分な理解】などの7つのカテゴリーに分類された。看護師が患者や家族の意思決定をサポートする上で期待する意志決定サポートシステムは、【看護師が意思決定に関するサポートにおいて他の医療従事者と協働していく院内システム】などの4つのカテゴリーに分類された。これらの結果から、患者や家族の疾患や手術への理解や認識に関する問題を解決するために患者及び家族が理解しやすいように説明していく情報システム、意思決定サポートする上での看護師のケア体制・認識・スキルなどの看護師のサポート能力を向上させるためのシステム、手術前に患者が医療者や家族と十分に相談し主体的に意思決定していくシステムなどのサポートシステムを開発する重要性が示唆された。
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