2010 Fiscal Year Annual Research Report
呼吸器感染症状に関するセルフモニタリング促進プログラムの精練
Project/Area Number |
21592775
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
森 菊子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (70326312)
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 呼吸器感染 / セルフモニタリング / 急性増悪 |
Research Abstract |
1. 研究目的 呼吸器感染による急性増悪を繰り返すCOPD患者に対して、呼吸器感染に関する知識、呼吸器感染症状の測定・記録に関する技術の提供、定期的なサポートを含むセルフモニタリング促進プログラムを実施し、効果を検討した。 2. 研究内容 呼吸器感染症状に関するセルフモニタリング促進プログラムは、呼吸器感染悪化予防の重要性、呼吸器感染悪化に影響する行動についての知識や、アクションプラン、呼吸器感染症状の観察・記録方法についての技術を提供し、退院2週間後、1.5ヶ月後、2.5ヶ月後に対象者が測定、観察、記録したことについて定期的にサポートをすることで、呼吸器感染症状に対する認識の過程を促進し、呼吸器感染症状への気付きを高めることをねらいとしたプログラムである。Randomized Controlled Trial(RCT)の研究デザインで介入群10名、コントロール群10名に実施した。プログラムの効果は、呼吸器感染症状の認知の改善、呼吸器感染症状に関する行動の改善、呼吸器感染による急性増悪の予防、QOLの改善で評価した。 3. 成果 呼吸器感染に関する知識の提供、呼吸器感染症状の観察・測定・記録、定期的なサポートにより、呼吸器感染症状へのセルフモニタリングが促進され、呼吸器感染症状の認知、行動を向上させる効果があると考えられた。また、呼吸器感染症状の測定・観察・記録を行うことで、自分の身体の状態がわかるようになり、自分の身体の症状を記録することができるという自己効力感の向上にも効果を及ぼしたと考えられた。しかし、急性増悪による再入院の減少をもたらすことはなく、QOLの改善にも影響を及ぼさなかった。
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