2010 Fiscal Year Annual Research Report
慢性呼吸器疾患を対象とした欧米型セルフマネージメント教育の導入と効果の検証
Project/Area Number |
21592780
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
植木 純 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50203427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 恵美香 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10404930)
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Keywords | 患者教育 / セルフマネジマント / 慢性呼吸器疾患 / COPD / 慢性病看護学 |
Research Abstract |
本年度は、欧米型セルフマネジメント教育のわが国への導入を目的に、昨年度実施した外来セルフマネジメント教育プログラムのパイロットスタディーを再評価し、日本の現状に即したプログラムとするためのアダプテーションに関する検討、修正を行った。具体的には、昨年度のパイロットスタディーに関しての結果を学術集会での講演や発表の場において公表し検討を行い(植木、佐野、滝澤)、来日したMcGill大学Chest Instituteのスッタッフとディスカッションを行った(植木)。また、パイロットスタディーに参加した対象患者からの指摘も加えて、セルフマネジメント教育プログラムのコアとなる使用教材の加筆・修正を行い完成させた(植木、佐野、滝澤)。全12章、約200頁で構成され、イラストを多用し、患者が自身でまたは指導スタッフと相談して作成したアクションプラン等をテキスト中に書き込みながら実践し、また、セルフマネジメントに必須の要点項目はQ and Aで回答しながら学習する等、過去の患者用教材には全くない特徴を持たせた。また、教育内容は、「肺のしくみとはたらきの理解」から導入せずに、第1章は「セルフマネジメントの重要性」について修得するようにした。特に、日本呼吸器学会在宅呼吸ケア白書2010で強く患者サイドから要望されていたADL指導は「息切れを軽くする日常生活の工夫」として頁数および内容を充実させ、呼吸リハビリテーションに相当する「健康を維持・増進する運動」の章では、患者自身が自宅で安全に実践でき、理学療法士以外の職種も適切に指導できるように、写真を多用し運動強度等も含めた解説を加えた。倫理委員会等の手続きが終了の後、今までの研究成果として得られた「わが国のスタイルにアダプテーションさせたセルフマネジメント教育プログラム」の有用性に関して、無作為化比較臨床試験を開始する予定にある。
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Research Products
(17 results)