2011 Fiscal Year Annual Research Report
産後4か月までの母親の「母親としての自信」を醸成する看護の開発
Project/Area Number |
21592798
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小林 康江 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70264843)
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Keywords | 時系列準実験研究デザイン / 母親としての自信 / 電話訪問 / 日本語版母親としての自信質問紙 |
Research Abstract |
目的:助産師が母親の話す育児や気持ちを良く聴き、承認し、保証と肯定的な評価を伝える母親としての自信をつけるケアを臨床ベースで実施し、その効果を検証すること。 方法:研究デザインは、時系列準実験研究とした。研究協力者は、産科クリニックで出産した母親(初経産を問わず)である。対象群は、6月末から10月上旬に出産した母親で、現行のケアを提供した。介入群は、10月下旬から2月上旬に出産した母親であり、産後2週間頃を目処に電話訪問にて自信をつけるケアを行った。日本語版母親としての自信質問紙を、退院時、産後1か月健診、4か月頃の3時点で縦断調査した。メインアウトカムは、1か月時点での母親としての自信質問紙得点の現行ケア群と自信をつけるケア群の2群の差とした。セカンドアウトカムは、電話訪問に対する母親の評価を記述的に明らかにした。さらに、4か月時点での母親としての自信質問紙の得点を比較する。 結果:対照群として65名の母親をリクルートし、退院時59名、産後1か月51名(86.4%)、産後4か月39名(66.1%)の回答を得た。比較群として65名の母親とリクルートし、退院時55名、産後1か月51名(92.7%)の回答を得た。4か月は現在回収中である。介入群として、退院時に調査表に回答した55名中50名には平均15日目に電話訪問を行った。電話をしなかった5名は、3名が電話を希望せず、2名は受診するため面談した。セカンドアウトカムとして、「産後電話があったらよいと思うか」の問に、対照群は21名(41.1%)が「よいと思う」、22名(43.1%)が「思わない」と回答した。一方、介入群では、電話訪問を行った50名中、46名(88.5%)が「よい」、3名は「思わない」と回答した。「思わない」と回答した3名は、電話を希望しなかったものと、受診時面談したものであった。
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Research Products
(2 results)