2009 Fiscal Year Annual Research Report
親のケア能力、子どものセルフケア能力獲得を支援する看護師の教育・指導力の形成
Project/Area Number |
21592814
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
添田 啓子 Saitama Prefectural University, 保健医療福祉学部, 教授 (70258903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 玉恵 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (30523998)
岡本 幸江 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70305811)
田村 佳士枝 公立大学法人埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (60236750)
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Keywords | セルフケア能力 / ケア能力 / オレムセルフケア不足看護理論 / 組織的教育介入 / 看護師の教育・指導力 / 看護の質向上 / 家族参画 / 小児看護 |
Research Abstract |
研究目的:地域小児医療中核施設において、研究者と施設の合同プロジェクトで、オレムセルフケア不足理論の「親のケア能力、子どものセルフケア能力獲得を支援する看護師の教育・指導力形成のための組織的な教育介入」を行い、その効果を明らかにすることである。 結果: 1. 教育介入の実施(1)合同プロジェクトミーティング7回・学習会4回・施設内広報4号、(2)全体ワークショップ開催;2回、延べ参加者数95名、(3)各部署別ワークショップ開催;11部署、延べ29回、参加者数239名。いずれも実施計画より多くの回数を実施することができ、参加者の延べ数が施設の看護師数を上回り、計算上はほとんどの看護師が、1回はいづれかのワークショップに参加した。 2. データ収集(1)各ワークショップ毎に録音、報告書の作成、終了後アンケートの実施、(2)看護師の意識の変化を捉える質問紙調査を6月に実施。回収数181、回収率57.1%であった。合同プロジェクト2年以上参加看護師に、インタビューを開始した(H22にかけて実施)。 3. データ収集結果 (1) H20-21全体ワークショップ(3回分)アンケートから、セルフケア能力を高める看護の理解や期待の割合が高かった。自由記述のカテゴリー分類では、[意識変化][関心・感情喚起][動機づけ]が多かった。 (2) 看護師の意識調査をH17の結果と比較すると、オレム理論導入への期待では「看護の質向上」「患者家族中心の看護実践」が10-26%上昇した。看護記録では「子どもの能力」「家族の状況」「行った看護介入や結果」の情報把握、セルフケアの実践の項目で2-8%上昇した。看護の効果確認では、「確認する」「その後の子どもや家族の反応」が7%上昇した。 これらから、ワークショップの参加者は、普段の看護をオレム理論の視点で捉え直すことができ、看護の質向上につながることを実感したといえる。
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