2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592817
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
村上 明美 Kanagawa University of Human Services, 保健福祉学部, 教授 (10279903)
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Keywords | 開業助産師 / 熟練 / わざ / 伝承 |
Research Abstract |
本研究では、D. Leonard & W. Swap (2005)だ提唱するディープスマート理論に基づき、ディープスマートの(1)構築、(2)形成、(3)選別、(4)移転の4段階から、熟練開業助産師が後進の助産師に対して行っている「わざ」伝承の諸相を捉える。 1)対象 対象は、熟練開業助産師3名と、そこに雇用されている後進の助産師7名であった。 2)データ収集 データ収集は、対象者にそれぞれ2回の面接(面接回数は延べ20回)により行った。面接は、ディープスマートの(1)構築、(2)形成、(3)選別、(4)移転の4段階に沿って半構成面接を実施し、面接の様子をフィールドノーツに記載するとともに、対象の許可を得てレコーダーに録音した。録音内容から速やかに逐語録を作成した。 3)分析方法 面接内容は速やかに逐語録を作成し、逐語録とフィールドノーツの内容を(1)構築、(2)形成、(3)選別、(4)移転の段階に沿って分類し、コーディングした。4分類された内容を、「わざ」伝承の視点からさらに詳しく内容分析を行い、ストーリー化を試みた。 4)信頼性・妥当性の確保 分析の信頼性・妥当性を維持するために、分析は複数の研究者で常に合意を得ながらすすめ、助産学を専門とする研究者2名からのスーパービジョンを得た。適宜、また、定期的に分析を行った。 上記内容は2年間かけて行う計画であり、平成22年も継続する。現在はスーパービジョンを得た内容を再度複数の研究者間で確認する作業を行っている。今後は、分析途中段階で対象者に分析経過を直接確認し、さらに信頼性・妥当性を高めていく予定である。
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