2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592841
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Research Institution | The Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing |
Principal Investigator |
後藤 智子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教 (30441877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 珠美 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (50274600)
石山 さゆり 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 准教授 (80336122)
濱田 維子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 講師 (90369091)
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Keywords | 排尿ケア / 排尿問題 / 助産師 / 分娩期 / 産褥期 |
Research Abstract |
平成22年度は、前年度に実施した助産師に対する質的調査で得られた知見をもとに量的調査の枠組みを再検討した。量的調査では、分娩期および産褥期における排尿ケアの傾向と課題を明らかにすることを目的とした。調査実施に先駆けて、質的調査で協力を得た施設の助産師による質問紙に対する批判を受け質問紙の洗練に努めた。平成22年11~12月、分娩を取り扱う全国の赤十字関連病院57の中で協力許可の得られた30施設の助産師500名および助産所(日本助産師会HPで公開)の管理助産師213名を対象に調査協力を依頼し、回収率は42.8%だった。本調査の結果、助産師による排尿ケアの観察視点の特性と傾向、自然排尿を尊重する助産師が行う排尿ケアに影響を与える因子として、分娩進行や子宮復古、出血など産婦・褥婦の状況因子、施設構造などの環境因子の存在が明らかになった。また、分娩後2時間での自然排尿の促しが慣例化されている現状も明らかにされ、これからの検討課題として示唆された。今後は、上記結果に加え、4か月健診に訪れた女性が出産前後に受けた排尿ケアの経験とその充足に関する調査(進行中)結果を踏まえて排尿ケアのあり方を多角的に考察する。さらに、分娩期や産褥早期の導尿を含めた排尿ケアの根拠を明確にする目的で、ローリスクの妊産婦を対象とした診療所において産褥早期の膀胱内尿量と排尿障害との関連について超音波膀胱画像診断装置ブラッダースキャンを用いた前向き観察研究を行い排尿ケアに関する基礎的資料を得る(協力施設と実施前の最終調整段階)。最終的に、これらの結果を統合し、分娩期および産褥期における膀胱ケアの再構築、標準的なケア指針の提供を目指す予定である。
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