2009 Fiscal Year Annual Research Report
小児医療における医療保育士のあり方に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21592842
|
Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
金城 やす子 Meio University, 人間健康学部, 教授 (90369546)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 啓子 名桜大学, 人間健康学部, 教授 (60224573)
前川 美紀子 名桜大学, 人間健康学部, 准教授 (70449966)
大城 凌子 名桜大学, 人間健康学部, 助教 (80461672)
|
Keywords | 医療保育士 / 医療の場 / 保育士養成課程 / 医療保育専門士資格取得 / 保育士の質向上 / 医療的な知識、技術 / 医療保育のニーズ / ヒアリング調査 |
Research Abstract |
医療の場における保育士(医療保育士)の配置の推進と医療保育士養成における必要な教育内容、保育士の質向上を図るための研修のあり方に関する研究に取り組んだ。研究1として、保育士が医療の場で業務を遂行するためにはどのような知識や技術が必要であるのか、医療保育を実践している保育士にヒアリング調査を実施した。6名の保育士の調査結果を質的に分析した結果、保育士養成では学習していない医療に関する知識として、薬剤の知識、処置時の対応などの教育内容が必要であること、病気や障害のある子どもの発達をどのように評価し、遊び支援につなげていくのかが難しいことが明らかにされた。研究2では、保育士の質向上、医療保育の質向上を図るため全国研修会およびブロック研修会を開催した。研修会では専門士資格取得に向けた講義やロールプレイを用いた病児との関わりに関する研修を実施した。医療保育実践者においても、医療という場での業務に必要な医療的な知識や技術が十分ではない現状が明らかにされた。このような現状から、実際の保育士養成においてどのような教育が行われているのかを調査した(研究3)。短大、大学の保育学科に在籍する学生626名の調査結果を分析した。現状の保育士養成課程のカリキュラムでは、医療保育を実践するには不十分であると回答した学生が30%であり、60%の学生はわからないと回答していた。医療保育を実践したいかどうかでは「働きたいとは思うが自信がない」「機会があれば働きたい」とする者が66%、さらに医療保育専門士の資格取得を希望する者は67%と多かった。医療保育に関するニーズは高いが、実際に現状の教育内容では医療保育の実践をするには難しく、不安が大きいことが明らかにされた。 医療保育の必要性は高く、より医療的な知識や技術を有する保育士の配置を推進することが求められることから、保育士養成のカリキュラムの検討、養成の在り方を検討することが重要である。
|
Research Products
(2 results)