2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児医療における医療保育士のあり方に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21592842
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Research Institution | Meio University |
Principal Investigator |
金城 やす子 名桜大学, 名桜大学人間健康学部, 教授 (90369546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 聖子 名桜大学, 人間健康学部, 講師 (00572538)
大城 凌子 名桜大学, 人間健康学部, 助教 (80461672)
鈴木 啓子 名桜大学, 人間健康学部, 教授 (60224573)
金城 祥教 名桜大学, 人間健康学部, 教授 (00205056)
前川 美紀子 名桜大学, 人間健康学部, 准教授 (70449966)
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Keywords | 医療保育 / 医療保育の質向上 / 医療保育実態調査 / 保育業務 / 医療保育研修会 / 医療保育専門士 / 保育士加算 / 病気や障害のある子ども |
Research Abstract |
平成23年度は、(1)医療保育士の配置状況、業務内容、保育士加算算定状況等の実態調査、(2)医療保育士の質向上を図るための研修会の開催と医療保育専門士養成への支援の在り方の検討を実施した。(1)は、全国1208か所(実質981施設)の小児病棟看護師長を対象に調査した。回収率45.9%であり、保育士の配置は病院配置が26施設(5.8%)、病棟配置138施設(30.7%)、配置予定なしは178施設(39.6%)、保育士加算の算定は90施設(60.4%)であり、31施設(20.8%)はわからないとの回答であった。業務は、保育業務、看護助手業務、病院・病棟事務、院内保育業務等さまざまであり、保育業務に専念できない状況がうかがえた。(2)については全国研修会の開催、九州沖縄ブロック研修会を開催した。医療保育計画の立案・実践や対象である病気の子ども、障害のある子どもの保育の実践に向けた研修を行った。全国研修会は90名の参加を得て実施した。参加者からは、日々の実践で不安に感じていることや保育計画の立案等、実践に役立つ内容が研修会で学べたこと、保育士間の交流につながったとの評価があり、研修会が医療保育士の実践に効果的であることが明らかになった。また、ブロック研修会では午前に「ターミナル期にある子ども」と題した講演会、午後はロールプレイを用いた保育実践の方法について実施した。経験の少ない保育士にとって、ロールプレイを用いた研修会は効果的であると評価され、今後も継続した研修会が保育の質向上には欠かせないとされた。また、研修会では医療保育専門士の資格取得に向けた相談コーナーを設置し、3名に対して相談を実施した。医療保育専門士は現在69名が認定(学会認定)されており、小児病棟での業務を実践するうえでは医療保育専門士の資格取得が重要であると考える。今後は、保育士の専門性向上と医療保育専門士の資格取得による保育士の質向上、医療保育に関する啓蒙に向けた研究を進める。
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Research Products
(9 results)