2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域エンパワメントを目指す協働の活動への合意形成に関する研究
Project/Area Number |
21592846
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末永 カツ子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70444015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 かよ子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10119381)
高橋 香子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80295386)
栗本 鮎美 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00400276)
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Keywords | 地域エンパワメント / 協働 / 合意形成 / コンセンサス・ビルディング / スピーカーズ・ビューロー |
Research Abstract |
【研究目的】地域エンパワメントを目指す協働のプロセスでのコンセンサス・ビルディング(以下、CB)の適用可能性と、CBのプロセスで重要な役割を担うスピーカーズ・ビューロー(以下、SB)の有効性を実践し検証することである。【研究方法】本研究は協働者となる者が抱える課題解決のための協働していくアクションリサーチの手法を用いた。そして、CBの手法を用い、研究者が協働者(専門家、地域住民、発達障害当事者等)を招集し、共有した目的の達成に向け各自がSBとなる活動を企画し実践する経過を記録・分析し、CBの適用可能性とSBの有効性を検証した。 【研究経過及び成果】初年度は、(1)SBのスタートとして研究者と協働者間で合意形成を図るためにCB等の文献研究及び学習会を実施するとともに、(2)地域住民や企業で協働する専門家(医師、保健師、看護師等)を対象にインタビューを実施し、これらの経過を記録しこの一部のデータを分析し、専門家の協働への転換過程と推進要件等をまとめた。2年目は、(3)健康づくりの活動を主体的に取り組む住民がSBとなる協働に参画し参加観察やインタビューを実施し、この経過を記録・分析し、住民が主体的行動を生起させる要件と協働の推進要件等をまとめた。最終年度は、(4)(2)の残るインタビューデータを分析し協働の過程で必要となる実践コミュニティの意義や協働を求める社会的責任(CSR)の認識プロセスを整理し論文にした。さらに、(5)発達障害当事者がSBとなるワークショップを協働して実践し経過を記録したDVDと報告集を作成した。【今後課題】(1)~(5)のアクションリサーチの成功を持って充分にCBの適用可能性については検証できたと考えるが成功要因の整理が必要である。また、(5)のDVDや報告集を作成した成果を基に発達障害者がSBとなることの有効性を分析しこの結果と専門家がSBである(2)と(4)の実践、地域住民がSBである(3)、の実践とを照合し、CBのプロセスにおけるSBの有効性と課題の整理が必要である。
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Research Products
(4 results)