2009 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・キャピタルに基づく自殺予防における地域看護活動の効果に関する実証研究
Project/Area Number |
21592847
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
鈴木 圭子 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10341736)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 豊 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10174351)
佐々木 久長 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70205855)
金子 善博 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70344752)
|
Keywords | 地域看護 / 看護活動 / 自殺予防 |
Research Abstract |
秋田県の自殺予防モデル事業を実施したA町の行政保健師を対象に、地域住民のメンタルヘルス増進に影響したと考えられる看護活動に関し、面接調査を行った。その結果、A町では従来、自殺死亡率が高かったことから、保健師が問題意識を持ち独自で自殺の統計をとり続けるなどメンタルヘルスに関心を持つ基盤があったこと、様々な健康教育の場を住民のメンタルヘルス増進の機会と意識し実施していること、住民主体の組織である「心といのちを考える会」に対する住民の信頼が大きいこと、大学からの協力を継続して得ており、保健活動実施の相談ができること、住民のメンタルヘルスに関する情報が住民から得られることなど、住民、行政、大学との双方向的な連携の継続が自殺死亡率低下に関与したことが示唆された。また、B町における地域住民を対象とした心の健康づくり調査結果の分析を進めた。その結果、心理的サポートの少ない者の特性、心理的サポート授受のバランスとメンタルヘルスの関連が明らかになった。心理的サポートの有無に加え、地域の相談機関の認知は精神的ストレス・希死念慮の両方に関連しており、これらの関連の程度は希死念慮においてより強いことが示された。これらをもとに、C市において、自殺予防のための地域看護活動の効果を明らかにするための調査の企画をした。
|