2010 Fiscal Year Annual Research Report
措置入院における保健師のケア技術とケアプログラム開発
Project/Area Number |
21592851
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
前野 有佳里 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (20432908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳩野 洋子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20260268)
宮園 真美 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (10432907)
馬場 香織 福島県立医科大学, 看護学部, 助教 (00341371)
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Keywords | 措置入院 / 保健師 / ケア技術 / 地域看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、精神障害者の措置入院における業務で保健師が実際に提供しているケアの実態および必要とされるケアを明らかにし、それに対応したケアプログラムを開発することである。本年度は、前年度に行った措置業務を担当している保健師へのインタビューを元に、措置入院業務で保健師に必要とされるケア試案を作成することを目的とした。まず、前年度に続き、措置業務を担当している保健師へのインタビューを引き続き行い、同時にその内容を分析した。インタビュー対象者は措置入院業務を担当する保健師の体制が自治体により異なることや保健師の経験年数等も考慮し対象数を増やした。データ分析の結果から、保健師は、単に対象者の情報を聞きとるのではなく、専門的知識に基づいて、適正に行政処分がなされるよう、24条の適応事例かどうかをアセスメントしながら、本人への対応等を行っていた。更に対象者が地域の中での生活に戻ることを前提に、家族と関係を作り、対象者が医療を継続して受けられるようにケアを実施していることが明らかになり、その観点からのデータ分析を深めていく必要がある。今後は、これらのインタビュー内容をさらに分析するとともに、ケア項目の妥当性を検討するために、ケア項目に関する調査票を作成し、全国保健所の措置業務担当保健師を対象としたアンケート調査を予定している。さらに、精神障害者の措置入院業務における保健師のケアの基準案にもとづいて、ケアプログラム案を作成し、自治体で試行し、ケアプログラムの検証を行う予定である。
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