2012 Fiscal Year Annual Research Report
企業労働者の心身症状に影響するワークスタイル及びライフスタイル因子の縦断的研究
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21592872
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
加藤 憲司 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70458404)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 双生児研究 / ライフスタイル / ワークスタイル / ストレス |
Research Abstract |
本研究は、労働者の働き方や生活習慣と心身症状発症との関連やそのメカニズムを、成人双生児を用いた縦断的研究によって解明することにより、職場における実効ある保健指導対策の確立に資することを目的とする。双生児研究法は、遺伝的に同一かつ幼少期(母胎内を含む)の環境を共有する一卵性双生児を対象とすることにより、曝露要因の影響を鋭敏に比較検討できる有力な研究方法である。 本年度においては、本研究への参加の呼びかけに応じた60歳未満の成人双生児を対象に、本事業の研究協力機関である大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター(以下、「同センター」)の協力の下で、本年度申請書にあるとおりの質問紙調査を実施すべく、準備を整えていた。 その後、同センターの担当者を含むアジア・欧州などの双生児研究者らによる国際会議が開催された。その席上、成人双生児を用いた国際的な共同調査研究を実施する案が出されて了承され、同センターも足並みを揃えて調査を実施する必要に迫られた。この調査は本事業において実施することとなっている主要な調査項目(職業性ストレス、慢性疲労など)を含むものであるため、本事業のみ先走って調査を実施することが叶わなくなった。得られるデータ次第では本事業の研究方式の見直しが必要とされる事態も想定された。 こうしたことから、本事業においては同センターの調査の準備状況と同一歩調を取り、関係各国間の継続的な交渉・調整を図ることとするため、調査実施時期を次年度以降に延期することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本事業の研究協力機関である大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター(以下、「同センター」)における国際共同調査研究が、本事業の調査内容の主要な部分と重複するため、同センターと関係各国研究機関との継続的な交渉・調整に時間を要したことから、「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本事業の調査を含む研究計画について、データ収集の拠点となる大阪大学ツインリサーチセンターを通じた大阪大学への倫理申請を行い、間もなく承認される見通しである。承認が下り次第、既に研究への参加呼びかけを済ませてある研究協力者(成人双生児ペア)に対し、質問紙による調査への協力を依頼する。前項で指摘した遅延については早期に解消されるものと考えられ、本研究の目的に合致した形でのデータ分析を行うとともに、成果を論文投稿・学会発表の形で公表するまでのプロセスがスムーズに進捗するものと思われる。
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