2009 Fiscal Year Annual Research Report
人工股関節患者と人工膝関節患者の生活行動量と多面的なQOLの長期評価
Project/Area Number |
21592897
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
藤田 君支 Saga University, 医学部, 教授 (80315209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 京子 佐賀大学, 医学部, 助教 (20423981)
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Keywords | 人工股関節 / 人工膝関節 / QOL / 活動量 / EQ-5D / SF-8 |
Research Abstract |
今年度は以下の3つの目的について研究を行った。目的1:THA患者のQOLについて、術後長期の主観的評価を明らかにする。術前の調査票を回収できた916名について、現在術後5年の調査を実施中である。詳細な分析は来年以降になるが、術後1年と同様に仕事や社交が痛みなく行え、QOLの改善がうかがえた。目的2:THA術後3年患者について、生活行動量を実測調査で把握する。方法は、歩数計型携帯機器のライフコーダEXを用い、身体活動量、活動強度、歩数を10日間測定した。対象はTHA後3年のQOL調査に有効回答し、術後に日常的な運動を行っていると回答した163人に活動量測定を依頼した。110名(平均年齢は62歳、女性92名)を分析対象者とした。術後は「軽い運動」56.4%、「中くらいの運動」24.5%、「激しい運動」3.6%であった。種類は散歩など軽い運動が多かったが、テニスやジョギングなどの強度の高い運動を行っている人もいた。頻度は種類により違いがあり、軽い運動は術後の開始時崩が早く頻度も週に数回と多かったが、激しい運動は年に数回程度であった。ライフコーダによる術後の活動量は、平均歩数が6666歩、運動量は149.1kcalであった。術式別では、片側術と両側・再置換術群では活動量に有意な差がなかった。手術侵襲の程度は術後の日常生活活動には大きな影響はないと思われる。目的3:TKA患者について、手術前後のQOLについて、調査票とストレスホルモンの測定により評価する。調査票はQOL尺度の日本語版Oxford knee score、EQ-5D、SF-8について自記式調査を行い、ホルモンは血中アドレナリンとノルアドレナリンを測定する。平成21年1月から開始、現在までにTKA予定の22名の患者が質問紙に回答、ホルモン測定は5名について実施した。詳細はデータの蓄積を待って解析する。
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Research Products
(4 results)