2011 Fiscal Year Annual Research Report
在宅精神疾患患者の睡眠習慣に関するセルフケア力を高める援助プログラムの開発
Project/Area Number |
21592914
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
三橋 美和 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60347474)
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Keywords | 看護 / 睡眠 / セルフケア / 在宅精神疾患患者 / 生活リズム |
Research Abstract |
地域で生活する精神疾患をもつ人の睡眠改善を促す援助の必要性と方法検討の示唆を得ることを目的として、各種睡眠指標及びアクチグラフ(活動量計)を用いた睡眠状態の把握を行った。 対象は精神科デイケア利用者で、疾患は統合失調症、気分障害、神経症性障害とした。調査内容は、睡眠状態(睡眠時間、睡眠効率)、睡眠問題(睡眠健康危険度、入眠に要する時間等)、眠気、睡眠習慣、睡眠感で、調査期間は2009年9月~12月である。 研究協力の得られた12名のうち途中辞退と夜間アクチグラフを装着していなかった者が3名あり、アクチグラフ、睡眠日誌、自記式質問紙によるデータ収集を完了し分析対象となった者は9名(男性3名、女性6名、平均年齢52.4±16.5歳)であった。 睡眠時間の平均値は453(7時間33分)±80分で、6時間未満が1名、9時間超が1名あった。睡眠効率は「年齢別平均値-SD」以下の者が2名あった。睡眠健康危険度総得点(SHRI)の平均値は4.1±1.8点と高く、下位因子では入眠障害関連、睡眠維持障害関連、睡眠時無呼吸関連の順にリスク得点が高かった。眠気尺度得点(JESS)の平均は7.7±3.3点で、基準値を超えて過剰な眠気がある者は2名、起床時刻や就床時刻の規則性はいずれの項目も不規則な者が過半数を占めた。 本調査で用いた睡眠指標のすべてで援助が必要と考えられる対象者があり、また1人で複数の睡眠問題をかかえていることが明らかとなった。また、アクチグラフの使用については、対象者の理解に合わせた丁寧な説明が必要であるが過度の負担をかけることなく客観的な測定が行える有効なツールとなり得ることが確認できた。
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Research Products
(2 results)