2010 Fiscal Year Annual Research Report
要介護高齢者家族への支援における「家族生活安定度尺度」適用可能性の検証
Project/Area Number |
21592928
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
北 素子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80349779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 景一 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (00191883)
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Keywords | 高齢者 / 在宅介護 / 家族支援 / アウトカム評価 / 尺度開発 / 生活安定尺度 |
Research Abstract |
本研究は、3年間の行程を経て、在宅介護を継続している家族の生活安定度を測定する尺度(家族生活安定度尺度:Family Life Stability Scale : FLSS)の実践現場における家族支援への適用可能性について検証することを目的とするものである。本年度から来年度は、病院の退院支援部門の協力を得て最終版「家族生活安定度尺度」を試用したケーススタディを行い、その有用性を検討することを目的とする。 研究対象:病院退院調整部門を経由して自宅へ退院する要介護高齢者の家族、15~19事例程度を予定する。 データ収集方法:退院後の外来受診前にFLSSを郵送し、回答の上、返送してもらい、外来受診日に、家族代表者に以下を把握するための面接を行う。面接内容は家族代表者の了承の元に録音し、その後逐語録としてデータとする。研究に同意の得られた家族員のFLSSの回答結果を、退院支援にあたった看護師にフィードバックする。その後、当該看護師に、下記の内容を問うFLSSを用いた家族アセスメントの有効性に関するアンケートを実施する。 データ分析方法:ケーススタディ・リサーチ法を用いて分析する。FLSSの測定値と、対象家族の基本情報および面接により聞き取った実際の家族の生活状況に関わる質的データを対比させ、FLSSの妥当性を分析する。FLSSの測定値と対象家族の基本情報、および面接により聞き取った実際の家族の生活状況に関わる質的データと、退院支援、在宅療養支援との関連性を分析する。看護師に実施したアンケートより、看護職から見たFLSSを用いた家族アセスメントの有効性と課題を分析する 進捗状況:本年度はまず準備段階として本研究で使用するケーススタディ・リサーチ法に関する文献検討を行った。フィールドとの打ち合わせを終了し、研究実施について倫理委員会の承認を経て、研究調査に着手した段階である。現在、1事例目のインタビュー調査を実施している。来年度にかけて事例数を増やし分析を進めてゆく予定である。
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